【まとめ】イスラム教が女性差別でない10の理由

結婚式に参加するイスラム教徒女性の花嫁

チュニジアの花嫁。チュニジアでは結婚式は1週間にわたって行われることも少なくない。手に描かれているのはヘナ(ヘンナ)という植物性の染料を使った模様。結婚式やイスラム教の祭りなどおめでたい時に描かれる。

 

イスラム教の女性はベールをかぶらされていますが、それは女性差別ではないですか?

女性の地位が低いと思いますが、なぜ女性たちはイスラム教徒で居続けるのでしょう?

自由に恋愛もできず、とても不幸そうに思えます。

そんな疑問に答えます。

この記事を書いている私は、これまで20年以上イスラム圏を取材し、イスラム教の入門書『イスラム流幸せな生き方』など多数の本を出版しています。

結論から言うと、女性差別とは必ずしも言えないとうことです。

さらに「女性優遇」との側面も大いにあると言えます。

理由を詳しくご紹介します。

①女性は宝石と言われる

イスラム女性は肌や髪を隠しています。それはなぜなのか?

「宝石」のように尊い存在だからです。

イスラムには「女性は宝石」という言葉があります。

「女性は生まれながらに高貴で美しい存在」とされているのです。

女性は女性というだけで美しい。

・男女は違うもの・互いに惹かれ合うもの

・特に男性は女性の美しさに弱いもの

これがイスラムの基本的な男女観です。

だから男性を刺激して無用なトラブルを起こさないよう、女性に美しい部分を隠すようにしたのです。

「女性というだけで美しい」という自己肯定感があるため、外見についての悩みはあまり聞きません。

でもいつも肌を隠して、不自由じゃない?

髪や体を隠すことで、外見で差別されない自由を得ることができます。

体型コンプレックスに悩むこともなくなります。

詳細:「女性は宝石」イスラム教女性が髪や肌を隠す本当の理由

②たった1人のために着飾る自由

でもおしゃれできなくて、つまらなくない?

外では黒づくめの格好でも、家の中ではジーパンにタンクトップ、胸の谷間が見える服装などは普通です。

イスラム女性にとって、おしゃれは家の中でするもの。

自分を愛し、自分を大事にしてくれる「だんな様」だけに、美しさを見せるのです。

ベッドの中ではセクシー・ランジェリーと決まっています。

夜こそ色っぽい格好で着飾り、夫のために尽くす。

寝るときパジャマという日本女性も多いと思いますが(私も)、イスラム圏のマダムにそれはありえません。

勝負下着といえば、日本では結婚前に身につけるものですが、イスラム圏では「結婚後」が勝負なのです。

(参考:黒いアバーヤの下の派手な世界)

③「処女だから恥ずかしい」の悩みがない

処女は決して恥ずかしい事ではありません。

にもかかわらず、多くの日本女性は処女であることに悩んでいます。

「この歳まで処女なんて恥ずかしくて言い出せない」

「経験がないまま20歳になってしまって焦りを感じています」

本来悩む必要がないことに悩んでいるのです。

イスラム女性にはこんな悩みはありません。

処女であることこそ価値があるとされているからです。

女性たちはこう言います。

「ここでは男は結婚しないと、女性の手すら握れないのよ。女性はすごく高いものだから。なのに、結婚も約束していない男に体を許すの? しかもタダで。売春婦だってお金もらうのに」

では、それはイスラム圏に限った話でしょうか?

日本男性も本音では処女が好きなのです。

処女は恥ずかしい?男性が結婚相手に処女を望む理由

④「婚活疲れ」という言葉はない

「イスラム女性は男性と自由にお付き合いできないんでしょ?」

「いつも黒づくめの服で、どうやって結婚相手を探すの?」

「異性と付き合えない」

「いつも黒づくめ」

だからこそスムーズに結婚できるのです。

まず異性と自由に交際できない。だからこそ、ちょっと縁があると「これが最後かもしれない」という意識が働き、縁のあった相手を大事にします。

そしてスムーズに結婚へといたるわけです。

男性は女性を見る時「この人は結婚相手に良いかどうか」で女性を見ています。

だから結婚までの話が早い。気に入った女性がいれば、とんとん拍子に結婚まで行きます。

異性との付き合いが多いと、ついつい前の人と比べてしまいます。

そして「彼のほうがよかったな。もっといい人がいるに違いない」と、せっかくのチャンスを棒にしてしまう。

婚前交渉が禁止されているため、イスラム圏の結婚の多くは見合いです。

じっくり付き合ってから結婚した方がいいんじゃないの? 

お見合いって愛のない結婚でしょ?

好きでもない相手と結婚して幸せになれる?

そう思う方は、ぜひこちらをお読みください。

イスラム社会に「婚活疲れ」という言葉はない

⑤「夫が生活費をくれない」悩みがない

イスラムでは女性保護が柱です。

そのために結婚制度は女性に有利になっています。

男性が結婚前に「家」を用意することになっています。たいていは賃貸ではなく持ち家です。

結婚する時に離婚時の慰謝料を決めます。

「あからさまにお金のことを話題にするなんて‥‥」と日本人なら思いますよね。

でも離婚して元夫が慰謝料を払ってくれないケースは少なくありません。

それを事前に防止しておくのです。

結婚したら、生活費は夫の負担と決まっています。

もちろん最近は物価が高騰し、妻も働いて家計を助けるケースはあります。

しかしそういう事情がなければ、女性は働かなくてもいいし、働いても家にお金を入れる義務はありません。

夫より妻の方が収入が上でも、家計を支えるのは夫です。

では夫は家で威張っているのしょうか? 

どうやらそうでもないようです。

(詳細:夫が生活費をくれないという悩みはない )

⑥ベッドでは妻を満足させるのが夫の義務

イスラムでは男女の性を非常に大事なことと考えています。

大切なことだからこそ、婚前交渉を禁止し、夫婦の間だけで楽しむように決めたのです。

そして女性の性欲を認め、女性が満足するよう夫に求めています。

イスラムの第2の聖典とされる「ハディース」には、こう書いてあります。

「妻とすぐ交合しようとするのではない。あなたと同様に、彼女も性的に興奮するまで待つのである。」

その代わり、妻も夫の要求を拒んではいけません。

詳細:イスラムのセックスや性生活のルール。体位に決まりはある?禁止事項は?

⑦仕事と家事が両立しやすい

イスラムでは女性は守るべき存在だと先に書きました。

だから電車の中で立っていると、すかさず男性が席をゆずってくれます。

行列は女性優先がルール。

駅や映画館の切符売り場で長い行列ができていても、男性を追い越して一番先頭に割り込めます。

女性が日没を過ぎてオフィスにいるということも、あまりありません。

そのため家事と仕事の両立が容易です。

大家族のため、女性が子供を産んでも祖父母や兄嫁がめんどうを見てくれます。

確実に言えるのは、「長時間労働を苦に女性が自殺する」など、絶対にありえないということです。

→:女性の深夜残業やお茶汲みはない <イスラム女性は幸せ?(7)> 

⑧男女隔離で女性が活躍

「男女隔離」がイスラム社会のルールです。

結婚式や学校は男女別。

バスの中の席も、男女で分かれています。

男女隔離で女性の活躍の場が広がります。

男性は女性の肌を見ない方が良いとされるため、女医が求められる。

産婦人科などは特にです。

女性タクシー運転手もイラン、湾岸諸国にはたくさんいます。

タクシーはある意味密室ですから。

日本の女性タクシー運転手の割合よりずっと多いです。

詳細:男女隔離のおかげでイスラム女性の活躍の場が広がる<イスラム女性は幸せ?(8)> 

 

⑨「専業主婦で肩身が狭い」がない

「いい大人が、他人に養ってもらって良いのだろうか?」

「家にいると、社会から取り残されてしまうのでは?」

そんな専業主婦の悩みを日本では聞いたりしますが、イスラム圏の女性はそれがありません。

 

「男が稼げ」が神の命令であり、女が家庭を守ることに確固とした価値が認められているからです。

 

詳細:「専業主婦は肩身が狭い」は【幻想】

⑩選択肢が少ない幸福

イスラム女性は、生きる上での自由度は日本や欧米の女性に比べれば限られているかもしれません。

結婚は推奨行為であり、母性が尊重されているため、ある一定の年齢になったら結婚・出産がやや当たり前とされている。

女性が自由気ままに一人で生きていくことが日本に比べれば難しい社会です。

日本の女性は対して、生き方の選択肢は一見多いように思われます。

「結婚はしてもしなくてもいい」「結婚はいつしてもいい」「子供は産んでも産まなくてもいい」。

でもその結果、幸せになれたのでしょうか?

「選択肢が多いと不幸になる」という研究結果があります。

決断した後も「他の選択もあったのでは」と後々まで悩むからです。

一つ選択したら、他を捨てたことを後悔する。

本当は選択肢が少ない方が、生きる上で楽なのです。

詳細:女性の幸せと生きる選択肢

 

【参考図書】

【写真集】「イスラーム ヴェールの向こう」

20年間撮影したイスラム女性達の写真集。モロッコ、チュニジア、エジプト、イラン、パキスタン、モルディブ‥‥。歌あり踊りありデートありの楽しくリアルな日常。

「抑圧」などメディアによって作られたイメージと違う、生き生きした女性たちの実像を紹介します。

 

イスラム女性のすべてがわかる!【記事一覧】

 

 

★【イスラム流幸せな生き方』
なぜ世界でイスラム教徒が増え続けているのか?その魅力を中学生でもわかるように易しく書いた本。イスラム女性の幸せについても解説しています。この一冊でイスラムのイメージが変わります!

1 COMMENT

かおる

私にはイスラムの教えは女性差別だと思います。
理由は以下の通りです。
イスラムの開祖ムハンマドは
一夫多妻(4人)であり、コーランでは4人までとの記述(コーラン4章3)がある
同コーラン4章3には妻を公平に扱えないのであれば奴隷の女で我慢しろとの記述もある。人数規定が無いので、奴隷(当時の欧米の奴隷よりは人間的扱いはされていた)であれば何人でも囲う事が許さる。
ムハンマドの妻の中の一人は一桁代の児童がいて性行為もあったとされている(※伝記)
ムハンマドは「天国では男性は一日100人の処女とセックスが出来る」って無茶苦茶な事も言っている(※伝記)
イランなどイスラム法を中心に運営されている国は、上のコーランの項目は許容されているでしょう。それを思うとゾッとします。

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