山の中にひっそりたたずむ俵山温泉【山口県】
博多→小倉→下関→小月と在来線をのりつぎ、小月駅からバスにゆられること1時間。俵山温泉にやってきました。
山の中にひょこっと現れる温泉地。町の湯と白猿の湯の2つの共同浴場があります。地元の方によれば、町の湯はリュウマチに、白猿の湯は傷などに良いとのこと。
俵山温泉*八万堂旅館
温泉街の入口に古い地図があり、それを見て今夜の宿である「万年堂旅館」にたどりつきました。
出迎えてくださったのは、50代くらいの男性。玄関のところには本棚があるのが、すぐに目につきました。いいですねえ。私は湯治宿で宿の蔵書を読みながら、のんびり温泉三昧の滞在をするのがあこがれなのです。
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こちらは本棚から借りた本。
「俵山温泉の研究」には写真つきで、リュウマチ患者が1ヶ月の療養の後に歩けるようになった様子が紹介されていました。最初来たときはタンカに運ばれて入浴していたのが、帰る頃には歩けるようになったとか。
この万年堂旅館、オーナーさんのさりげない気遣いも素敵な宿です。
たとえば。部屋にお湯が入ったポットと湯呑がおいてありましたが、しばらくすると部屋の外にも替えのポットと湯呑が置かれていたり。部屋も広く、テラスがありました。
場所は2つの共同浴場のちょうど中間あたり。白猿の湯はすぐとなり、町の湯は20メートルくらいのところにあります。
なので玄関に用意されたサンダルをつっかけて、気軽に温泉に行けます。一泊2食つきで7150円(税込み/2024年現在)です。
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昼食は白猿の湯の直売所でお弁当(420円)を買い、外にベンチにすわっていただきました。
俵山温泉には、小さなスーパーが1軒あります。麦わら帽子や日除け手カバーなど、ノートなど日用品も様々売られています。
「ほとんどの人は長門市が近いんで、そこに行ってしまいますね。ここで買い物するのは、お年寄りくらいですね」とレジの女性。
駐在さんがやってきて、しばらくこの方と話をしていました。プールが海開きしたとか、どこどこの道が通行止めになったとか。
俵山温泉「町の湯」
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町の湯は1号湯と2号湯があり、1号湯は源泉掛け流し、2号湯は循環湯。といっても1号湯からあふれたお湯が2号に流れ出すしくみになっているとのことで、結果的には同じようなものかもしれません。
風呂場の壁に、温泉の入り方の指図が書いてありました。
「効果が出るには、少なくとも1~2週間滞在しなければならない。理想的なのは3週間」とのこと。
1日に3~4回入るのがよいそうです。長湯したり、たくさんの回数を入ると、逆に「疲れるだけで効果は期待できない」そうです。
入ってみると、お湯はぬるぬる。(ああ温泉だな〜)と感じさせてくれました。
町の湯の2階は温泉事務所
町の湯の2階の温泉事務所で、少しお話しを聞きました。
「外から北人は、長く入らないと損だとおもうて、1時間くらい入りよるけど、逆効果ですよ。良いことないです」
長湯をして救急車で運ばれる人もいるそうです。気をつけましょう。
「だいたい15分くらいが良いね。20分は長い方だよ。15分ずっと湯船に入り続けているわけじゃなくても、蒸気もけっこう効果あっから」
「昔は1週間から10日滞在する人が多かったけど、いまは長くても3泊4日だね」。
みなさん、忙しくなりましたからね。ひとのこと言えませんが。
「地本の人も入りに来る。昔は家にお風呂がなくて、みんな湯に入りに来たさ。内湯がある宿は1つあるが、町の湯のお湯をタンクに入れて運んで沸かしている。だから地下から湧いているわけじゃないよ」
この男性も一日3回くらい入るそうです。
八万堂旅館の夕食
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入った後は、なんだかとてもゆったりした気持ちに。少しだけ疲れも感じました。
窓際の椅子に座って、階下の道行く人を眺め、川のせせらぎの音に耳をすませます。
そうこうするうちに夜の6時。夕食の時間です。主人が部屋まで運んでくれました。階段が急なのに。頭が下がります。
メニューは少し豪華な家庭料理という感じで、とてもありがたいです。これまでいろいろな温泉宿でごはんを食べましたが、1、2を争うくらい。
日がくれたら涼しくなり、周囲の山から聞こえてくる虫の声がうるさいくらい。山の中野温泉地にいるのを実感します。
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温泉街の夜。お風呂セットを手に温泉へと向かう地元の方の姿が。
寝る前にまた町の湯へ。
「家に風呂がないですから。こんなに良いお湯、ほかにないですから」とお風呂でいっしょになった女性。
こういう山の中に1週間くらい滞在するのもいいなあ。部屋からは川の流れる音、虫の鳴き声を聞きながら眠りにつきます。
以前には温泉街に30軒の宿があったそうですが、いまは17軒。
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翌日の朝食は、これもまた豪華な家庭料理。ほうれんそうのゴマよぼしもある。ほうれんそうは主人が作っているそうです。
(こんどは1週間くらいゆっくり滞在したいな)と思いながら、10時発のバスで長門市駅へ向かいました。

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