小学校の子ども向けのイスラム教の本を探してます。
イスラムの教えが簡単にわかる本はないですか?
大人も楽しんで読めるおすすめの本はありませんか?
そんな疑問に答えます。
この記事を書いている私は、これまで20年以上イスラム圏を取材し、「イスラム流幸せな生き方」など多数の本を出版しています。
イスラム教とは?
イスラームはどんな宗教? 誰がはじめたの? 神さまってどんな存在? コーランって何? 何が書かれているの?
そんな子どもたちが抱く疑問に、やさしく答えます。
情報量が豊富でとても読みやすく、かわいらしいイラストとたくさんの写真が入った楽しい一冊です。
(*コーランについては、「コーランとは?日本人が知らない真実」をお読みください。)
イスラーム教徒の暮らしを知るための本
イスラム教徒の「暮らし」を知る
アラビア半島のドバイで暮らす男の子アフマドが主人公です。
アフマドは毎日、夜明け前にお父さんとモスクへ行き、神さまにお祈りします。
食べ物やお金に困っている人がいたら、わけてあげます。いつも体をきれいにして、きちんと歯をみがきます。これらは神さまの教えです。
生きているときに神さまが喜ぶことをたくさんすれば、死んだ後に楽園へ行って幸せに過ごせます。
反対に悪いことをたくさんしたら、地ごくに送られて、ずっと苦しむことになります。
イスラム教徒の「お祈り」とは?
「砂漠のサイーダさん(月刊 たくさんのふしぎ) 2009年 05月号 」
エジプトの砂漠に暮らす遊牧民サイーダさんのお話。7頭のラクダを連れ、たったひとりで砂漠に暮らすサイーダさんは、小さなおばあさん。
朝、目覚めればラクダの放牧に出かけ、お腹がすいたらパンを焼き、暗くなったら眠る。毎日そのくり返しです。
サイーダさんはイスラーム教徒。毎日1日5回のお祈りを欠かしません。
「町ではたくさんやることがあって、お祈りをする時間がない」というサイーダさん。これからもずっと砂漠に暮らすつもりです。
「ラマダン」とは?
イスラーム教徒の人々は、ラマダーン月(イスラーム暦第9月)の1ヶ月間、日中はごはんを食べません。
神さまがそうしなさいと教えているからです。
まだ外が真っ暗なときに家族そろってお祈りし、ごはんを食べ、あとは日が暮れるまで食べません。
そしていつもよりお祈りをたくさんします。
ラマダン月は、お月さまが一番小さくなったときに、はじまります。月は少しずつ太っていき、お月さまがまんまるくなると、ラマダン月の半分がおわりです。
お月さまが小さくなったら、イードというお祭りです。
日本人のイメージと違って、イスラーム教徒のラマダンは「わくわくする」ものです。楽しみがたくさんあり、みんなで断食する高揚感もあります。
イードはラマダン月が明けるお祝いのお祭りです。人々は新しい服を着たり、おくりものをしたり、子供たちはおこづかいをもらいます。日本のお正月と似ています。
主人公イスマトは、インドに暮らすイスラーム教徒です。
イードのために奥さんやお母さん、娘さんに服を買います。自分のズボンも新調しましたが、丈が長すぎました。
奥さんやお母さんたちに「丈を短くして」とたのみますが、みんなイードの準備で大忙し。しかたなくイスマトは自分で丈を短くしますが‥。
ほのぼのとした家族愛が伝わってくる絵本です。
女性が髪を隠す理由
「あたし、メラハファがほしいな―さばくのくにモーリタニアのおはなし」
西アフリカのモーリタニアという国に住んでいる女の子の話。
モーリタニアでは、女の子は9歳から15歳までに薄い一枚布のベール、メラハファを服と頭の上からまとうようになります。
イスラーム教で説かれる慎み深さをあらわすためと、砂ときびしい日光から身を守るためです。
メラハファは、はるか昔から伝わる大切なもの。女の人たちは、色とりどりのメラハファをまとうことで、ゆったりと自分の信仰や文化と向かい合っています。
イスラムの「家族関係」を知る
「エジプト アフマド 毎日がもりだくさん! (世界のともだち)」
イスラーム教徒が大切にしている家族や宗教を知ることができます。
エジプトでは学校も仕事は午後2時頃に終わり、家族そろってお昼ごはんを食べます。お昼のあとはダルスという塾に行きます。
イスラームの国々では金曜日がおやすみ。アフマドはお父さんとモスクへ行って昼のお祈りをします。
それからお父さんの友だちが集まる社交場へ行って、夜遅くまでおしゃべりしたり、ローラースケートをしたりして遊びます。
断食明けは親戚が集まってごちそうを食べ、町は夜通しにぎわってわってお祭りみたいな雰囲気です。
エジプトをはじめイスラーム諸国の人々は、人とのかかわりをとても大切にしています。
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