2021-10-01

『世界のくらし 日本』(ポプラ社)が発売になりました。

『世界のくらし 日本』(ポプラ社)が発売になりました。ぜひお手に取ってご覧ください!
【出版社】ポプラ社
【定価】 本体2090円+税
【初版年月】 2020年4月3日
【ISBN】 4591165213

『現地取材!世界のくらし 日本』内容

小学校高学年向けに日本を紹介する写真絵本です。取材・執筆・編集を担当しました。『現地取材!世界のくらし』シリーズ(今年度出版は全10冊)、暮らしの紹介がメインとなっています。そのため日本の家庭での暮らし、地方の様々な暮らしぶりなどを紹介しています。

世界のくらし日本

書籍の内容

【自然と気候】南北のちがいと四季の変化/【国のあらまし】第1次産業から第3次産業へ/【住居と習慣】都市部にくらす4人家族/和室や風呂・台所/子ども部屋と家族のきずな/【食と習慣】ご飯とみそ汁が基本/生食も洋食も好きな日本人/【まちとくらし】都市の交通・安全事情/食品の流通と健康・医療/【学校生活】公立小学校をたずねて/小学6年生の授業/お昼の給食や学校行事/【子どもの遊び】外の遊びや伝統的な遊び/【スポーツ・娯楽】休日の娯楽と国技や武道/【行事と冠婚葬祭】正月などの年中行事/結婚式と葬式/【くらしの多様性】雪深い地方のくらし/あたたかい地方のくらし/伝統的な産業をたずねて/【SDGsとくらし】子どもたちの「つながる力」を助ける/【日本との関係】日本と海外とのつながり/【巻末資料】
世界のくらし日本

あとがき

日本人の家庭 Japanese house

 

 まだ肌寒さが残る3月下旬。家庭の取材で京香さんの家を訪れました。ご両親ともお医者さんときいていたので、ややこわばった気持ちで玄関の前に立ちました。

ところがドアを開けた瞬間、その緊張は一気にゆるんだのです。玄関で出迎えてくださったのは、やさしそうなお母さんと作務衣姿のお父さんだったからです。お医者さんと作務衣。そのギャップに言葉を失うとともに、張っていた肩の力がゆるゆるとほぐれていきました。

その日の取材でもっとも印象に残ったのは、本文にも書きましたが、お子さんたちの未来についてお父さんが語った言葉です。「子どもたちには、いつもごきげんさんの人間に育ってほしい」。

いつも「ごきげんさん」でいるためには、どうしたらいいのでしょう? その秘密はお父さんの作務衣姿にあると思いました。好きなものを貫く。他人からなんと言われようと、自分が好きならば良い。好きなものを身につけ、好きなスタイルを貫いて生きることで、ごきげんな気分になる。そしてそれが周囲を幸せにするのです。

お父さんは作務衣姿で電車に乗ってしまうそうです。「だからちょっとはずかしい」と、杏香さんは照れ臭そうに話していましたが、お父さんは横でそれを聞きながら、ニコニコしています。

私を含めて日本人は「他人からどう見られるか」を気にしすぎます。職場に作務衣姿で行くのは問題ですが、電車に乗るくらいなら誰に迷惑をかけているわけではありません。迷惑をかけなければ、どんな生き方をしてもいいし、TPOをわきまえれば、どんな服装をするのも自由です。みなさんもこれからの人生で、自分にとって居心地の良いスタイル、居心地の良い生き方をぜひ探していってください。

 

『日本 (現地取材!世界のくらし) 』
【出版社】ポプラ社
【定価】 本体2090円+税
【初版年月】 2020年4月3日
【ISBN】 4591165213

 

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