イスラム教のムハンマドはなぜ愛されるのか?

イスラム男性

オマーンのバハラの市場に買い物にやってきた老人たち。オマーンの老人は実に良い顔をしている。「幸せな人生を送ってきたんだろうな」と思わせる人が多い。この中にもムハンマドさんがいる。

イスラム教の預言者ムハンマド

彼はイスラムを興した人物ですが、信者の彼に対する敬愛レベルは尋常ではありません

その証拠に、イスラム圏では男の子が生まれると「ムハンマド」と名付ける人がすごく多いのです。

ムハンマドの生誕祭も盛大に行われています。

ムスリムとは「ムハンマドを敬愛する人々」とも言えます。

歴史上のヒーローであることに加え、彼の一挙手一投足は今でも世界中の信者の手本にされています。

しかも彼の扱いは「ごく普通の一般人」。

そう聞くと、ますます興味がわいてきませんか?

このなぜムハンマドがこれほど敬愛されるのか? 

どんな人だったのか? 

預言者ムハンマドを徹底的にわかりやすくご紹介します!

ムハンマドとは?

イスラム教徒とは、たしか「神の教えに帰依する人々」だったはず。(参考:イスラムとはどんな宗教?

なのにどうしてムハンマドがそれほどまでに慕われているのでしょう? 

それはムハンマドが「神の言葉」をもたらした「預言者」だからです。

神ではありません。しかし「一番理想的で尊敬すべき人物」なのです。

預言者とは?

預言者とは「神の言葉を預かる人」のことです。

イスラムでは「預言者」はムハンマドだけではありません。コーランには、25人の預言者が登場します。

旧約聖書に出てくるアブラハム(コーランではイブラヒーム)、モーゼ(ムーサー)などです。

その中で「最後で最大の預言者」がムハンマドです。

(参考:コーランとは?日本人が知らない真実) 

なぜ「最後で最大の預言者」?

これ以上必要ないほど完璧な啓示をもたらしたからです。

彼が預言者になったのは、それ以前の人々がモーセやイエスの預言を逸脱したから。

そこで神がムハンマドに完璧な啓示を残し、「これで最後だからね」としたのです。

これがイスラムの考えです。

ムハンマドの生涯は?

西暦570年、現在サウジアラビアのメッカで生まれました。

すでに父はなく、母も6歳の時になくなりました。そこで孤児として、部族の人々に育てられました。

コーランには孤児をいじめることを戒める章句が多数ありますが、ムハンマドの生い立ちと関係があるといわれています。

青年になったムハンマドは、シリアやイエメンへの隊商に加わり、アミーン(正直者)というあだ名がつくような誠実な商人でした。

結婚していた?奥さんはどんな人?

25歳の時、最初の妻ハディージャ(15歳年上)と結婚しました。

そして彼女との間に6人の子供が生まれ、幸せな家庭生活を送っていました。

ハディージャが亡くなった後に10人の女性と結婚しましたが、彼女の生存中は他の女性と結婚しませんでした。

神からの啓示を受けたのは?

西暦610年、40歳の時です。

当時、彼は自宅近くの洞窟によくこもるようになり、物思いにふけっていました。

ある日突然「誦め」という天使ジブリールの声が聞こえたのです。

「神の言葉(啓示)を伝えるので、それを声に出して読め」と。

その後、彼が63歳で亡くなるまで、神の言葉が断続的に伝えられました。

その言葉を一冊の書物にしたのがコーランです。

(→コーランとは?日本人が知らない真実

ムハンマドの言行が手本にされている?

ムハンマドの言動(スンナ)は「ハディース」という書物にまとめられ、今も信者の手本となっています。

イスラム教徒が何かを行うとき、「それはスンナだから」と言います。

イスラム教徒の男性の中にはあごひげをはやしている人が多いのですが、預言者ムハンマドがそうしていたからです。

*「スンナ派」は、預言者ムハンマドのスンナに従う人々という意味があります。一方で「シーア派」は、ムハンマドのいとこで娘婿のアリーとその子孫を預言者同様重要視し、その言行にも従っています

ハディースを読むと、ムハンマドの実直で飾り気がない人柄がうかがえて、とても面白いです。

(参考:ハディースとは?

ムハンマドは一般人

イスラムでは信徒は皆平等です。ムハンマドも例外ではありません。

イスラムでは、キリスト教のように神と人間を仲介する「神の子」や聖職者は存在しません。

だからムハンマドは「最後の預言者」として非常に敬愛されている一方、ごく普通の人間なのです。

さいごに

ムハンマドは数度結婚し、子供をもうけました。この点が西洋からは「宗教家らしくない」と批判されます。

しかしイスラムでは信仰だけではなく、ふだんの日常生活で神の教えに沿って正しく生きる事が大切だと考えます。

その意味で、彼は一般信徒の手本となるべき人物なのです。

 

★「ムハンマド イスラームの源流をたずねて

預言者ムハンマドの生涯を綴りながら、啓示が始まってからムハンマドの死までの20年間にどのように啓示が下されていったかを書いています。

とても平易な言葉で書かれていて、コーランの引用も多く、イスラム教入門書、コーラン入門書として最適です。

 

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