知って驚き!中東アラブの恋愛・結婚事情

イスラムの結婚式

エジプトの結婚式。アラブの結婚式では男女別が多いが、この式は男女一緒だった。こういう時でも熱心に踊っているのはもっぱら女性。

アラブ・イスラム圏の恋愛や結婚制度はどうなっている?

一夫多妻はよく聞くけど、他にはどんな特徴が?

そんな疑問にお答えします。

この記事を書いている著者は、これまで20年以上イスラム圏を旅して、女ひとり、イスラム旅イランの家めし、いただきます!』など旅の本を書いています。

その経験から、アラブ・イスラム世界の恋愛&結婚制度についてご紹介します。

まずは婚約

先日エジプト人の友人の同僚(男性)が結婚したのですが、その馴れ初めを聞いてビックリ。

彼とお母さんと町を歩いている時、路上で見かけた女性をお母さんが「ナンパ」したのです。

あなた、うちの息子のお嫁さんにどう?

お母さん、すごすぎる。

日本人なら「頭おかしいんじゃない?」となるところです。

こういうのはアラブでは、ありえない話ではありません。

事実その女性はナンパに応じ、2人はスムーズに婚約→結婚となったのでした。

スマホにある彼女の写真を見せてもらいましたが、確かにすごい美人。

お母さんが思わず声をかけたのも、うなづけます。

でも彼女の素性はどうなの?

肝心の彼との相性は?

そんなことがわからず、婚約してしまっていいのか?

そんな疑問がわいて当然ですが、それらは婚約してから知ればいいというのがアラブの考え方なのです。

(婚約破棄はよくあります)

恋愛をすっとばして結婚。

これがアラブ・イスラム圏の普通の結婚です。

イスラム圏では「お付き合い」という概念はありません。

結婚がとても重要視されているため、結婚外の男女関係を厳しく禁じるからです。

結婚は信仰の半分」と「ハディース」(預言者ムハンマドの言行録)に書かれています。

(参考:【永久保存版】イスラムの結婚ルールとは?

ハディースは、コーランについでイスラム教徒に重要な聖典です。

もちろん最近は、恋愛して結婚というカップルは増えています。

でも恋愛は「必ず結婚とセット」です

つまり婚約してから、お付き合いがスタートするのです。

流れとしてはこんな感じです。

異性に好意を持つ→まずは両親に紹介→見合い→婚約。

結婚まで「処女」と「童貞」は今も普通です。

処女・童貞同士で結婚するイスラム教徒は、結婚後に性の不一致で離婚したりしないの?

いとこ同士の結婚

とうわけで結婚相手を探すのは見合いが主流です。

母親が親戚や隣近所の付き合いからの中から相手を見つけ、見合いの場をセッティングします。

意外に多いのが「いとこ」との結婚です。

中東アラブ世界では、男性&「彼の父方のおじの娘」が伝統的に理想的な結婚相手とされてきましたし、それは今も変わりません。

これは財産が外へ流れないなど様々な理由があります。そして女性本人にとっても「よく知っている相手だから安心」と意外に好評。

いとこ相手なんて、恋心なんてあったものじゃない?

そうでもありません。

エジプトのある村に暮らす女性のケース。

彼女はいとこの男性と結婚しましたが、2人は長年同じ家で暮らした仲。

(村の家は広いので、嫌でも毎日顔を合わせる、という感じではないのです)

そして年頃になってお互い好意を持つようになりました。

彼は18歳でクウェートに出稼ぎに行ってしまいます。

それでも文通を続け、めでたく婚約。

この「いとこ婚」ですが、最近都市部などで女性の高学歴化が進むにつれて、「遺伝的に問題がある」などの理由で避けられることも多くはなっています。

またいとこ婚はアラブ以外のイスラム圏では、それほど一般的ではありません。

膨大な持参品

チュニジアの結婚

チュニジアの結婚式をひかえた新婦の家。大きな部屋の隅々まで持参品が並べられている。これを親戚や知人が来て品定めするのが、チュニジアのしきたりとなっている。

結婚では花嫁が持ち込む持参品の量がすごいです。

結婚をひかえた花嫁の家では、まるまる1室が持参品を保管する部屋になります。

そして結婚式の直前に、それらを「トラックで」新居に運び込みます。

新生活に用意するものの役割分担は、国によって様々です。

エジプトでは女性側が台所用品や調理器具を用意すると決まっている

男性側は新居と大型家具(応接間のソファ、寝室のベッドなど)を用意します。

ヨルダンなどでは、男性がすべてを用意します。

エジプトの結婚

結婚を間近に控えた男性。新居で使う寝具をお披露目している。

とにかく結婚前に家具が「全て」揃っていなければいけません

「結婚してから少しずつ揃えていこう」などという発想は皆無。

そこでエジプトなどでは、娘が思春期を迎える頃から、少しずつ持参品を用意し始めます。

今月はお皿、来月は冷蔵庫‥‥。

ちなみに花嫁が持参した品はすべて彼女の個人財産とされ、離婚した場合は全て実家に持ち帰るそうです。

 

【参考図書】

イスラーム ヴェールの向こう

20年間にわたり取材したイスラム女性たちのリアルな日常を紹介。モロッコ、チュニジア、エジプト、イラン、パキスタン、モルディブ‥‥。恋愛、結婚、歌と踊り、デート。「抑圧」などメディアによって作られたイメージと違う、生き生きした女性たちの実像を紹介します。

 

 

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イスラムについてやさしく解説した本。イスラムの恋愛・結婚事情に詳しいです。

 

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