イラン人は客人を招くのが大好き。相手が外国人であろうと同じです。
こうして数えきれないくらい現地の家庭に招かれる中で見た、「イラン人の暮らし」をご紹介します!
目次
家が広い
イラン人の家に招かれて驚くのは、とにかく家が広いこと。庶民の家でも、です。
上の写真は、これはごくごく普通の家庭。
特にリビングが広いですね。
そして多目的に使われます。
客間、食卓、親戚が集まってパーティ‥。ここに布団を敷いて寝ることも。
イランの家は全体的に家具が少ないため、さらに広く感じます。
シンプルライフというのは、もしかしたらイラン人のためにあるのでは?と思うくらいです。
引越しする時は、随分楽だろうなあと思います。
これはいつも移動していた遊牧民時代の名残でしょうか。
パーティーが大好き
家にお客を呼んでパーティを開く。これがイラン人の最大の娯楽です。
とにかくお客さんが好き。見知らぬ外国人でさえ気軽に招待します。
ほとんど週末ごとに親戚知人を招いてパーティ。
イラン人は親戚が多いため、20〜30人が集まります。
お酒はありませんが、音楽をかけて陽気に踊り、果物、紅茶や甘いお菓子や美味しい食事をたっぷりいただきます。
イラン人はピクニックも大好き↓
冷蔵庫が2つ
↑ドアに何かがはりつけてある。こういうの、日本といっしょですね。
毎週末のように家族や親戚が大勢集まるイラン人の家庭では、作る食事も大量!
お店からのテイクアウトもないことはないものの、大切なお客様には手料理でもてなすのが普通です。
そのためか、家にはたいてい冷蔵庫が2つあります。
ごくごく普通の庶民の家もです。
あるご家庭の主婦は、「夜遅く突然お客がくることがあって、そういう時に食事を出すのに、いちいち食材を買いに行っていられないから、冷凍庫は必要なの」。
夜遅くに人の家を訪問するなど、日本では考えられませんが、そんな不意のお客にも手料理でもてなすのが、イラン人のホスピタリティ!なのです。
床に座って食事
食事は床にソフレというシートを敷き、その上に料理を並べていただきます。
シートは布の場合もあれば、ビニールの場合もあります。
ビニールは1回1回使い捨てるタイプのものも。洗濯する必要がなくて便利ですね。
床に座って食事するため、イラン人はあぐらをかくのにも慣れています。
食べたら昼寝
イランの昼食はたいてい午後1時から2時くらい。
そのあとは必ず昼寝します。
砂漠気候のイランでは、季節にもよりますが、日中はとても暑い。
日中の暑い時間に昼間をして体を休めるのは、理にかなっているのです。
イラン人がいう「午後」とは、昼寝後の夕方4時か5時くらいのことです。
一晩中ストーブをつけている
写真の右にあるのがストーブです。
イランは潜在的に非常に豊かな国です。
産油国のため、石油はふんだんにあります。
日本人なら冬でも布団に入ったらストーブを消しますが、イランでは一晩中つけています。
料理も長時間煮込むタイプが多い。
あるご家庭にお世話になった時のこと。
奥さんがアーブグーシュト(肉とじゃがいものトマト煮込み)を火にかけ、そのまま仕事にでかけてしまったことがあって非常に驚きました。
夕方帰ってくるまでそのままなのです。
「だいじょうぶなの?」ときくと、私が驚いていることに逆に驚いている様子でした。
「ガス代がもったいない」というのは日本人の杞憂。
資源大国イランでは、そんなことはどこ吹く風なのです。
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