イスラム女性 ヒジャブ ブルカ

イスラム圏の旅

オマーン女性一人旅の服装と観光の注意点

中東の真珠を言われるオマーン。

そのオマーンで女性一人旅はできる?女性の理想的な服装は?

現地女性はアバヤなのかしら?他に民族衣装とかある?

その他、オマーン観光の注意点などをわかりやすくお伝えします。

オマーン女性一人旅の理想的な服装

オマーンでは女性一人でも安全に旅行できるというのが、まず大前提。私は過去数回すべて女性一人旅です。

その際に最も注意すべきが「服装」です。

<基本>

肌を露出しない、ボディラインを強調しない服装。

<ベストな服装>

・ふわっとしてお尻が隠れる丈のトップス&足のラインを強調しないパンツorくるぶしまでのスカート

・アバヤがあればなお可。

イスラム社会では女性は「肌を見せない」「体の線を見せない」服装をするのが基本的ルールです。女性だけでなく、男性もです。

オマーン女性は、ほぼすべて「アバヤ」姿です。くるぶしまで隠れる黒のロングコートです。

そしてスカーフで髪を隠し、保守的な人は顔も隠します。

そんな中、露出の多い服装をしていたら非常に目立ちます

アバヤを着る必要はなくとも、最低限肌の露出をひかえ、ボディラインを強調しない服を着るのがマナーです。

半ズボンやタンクトップなどは絶対にNG。どんな扱いをされるかわかりません。

オマーンは服装で相手の態度が変わる国

オマーンほど、服装によって相手の態度ががらりと変わる国はありません。

ある小さな村に行った時のこと。そこの村民に聞いた話ですが、以前村に欧米人のカップルがやってきたものの、女性がタンクトップに短パンという格好だったため、村に入るのを断ったそうです。

また別のオマーン人に会った時、彼は私の服装を見て、「君は肌をちゃんと隠しているし、おまけに髪も隠しているとは、すばらしい。私たちの文化を尊重しているね」と喜んでいました。

服装に気を付けるだけで相手の心証が良くなるのですから、これを使わない手はありません。

なぜアバヤがあった方がいいか?

外国人女性は必ずしもアバヤを身につける必要はありません。しかしアバヤはあった方がベターだと私は感じます。

ドバイやアブダビの女性達もアバヤ姿ですが、そこでは外国人が多いため、外人がアバヤ姿でなくとも目立ちませ。

現地で働くインド人やパキスタン人の妻もけっこういますし、彼女達はサルワーズカミースなどの民族衣装を着ています。

しかしオマーンはそれほど外国人や観光客が多いわけではありません。

現地に溶け込むという意味でもアバヤはあった方がいいと思います。

アバヤを着ることで、上記のとおり「私たちの文化を尊重してくれている」と好印象を持たれるでしょう。

また現地では売春目的で働いているアジア系(フィリピン人など)がけっこういるらしく、私もその手の女性と間違われたこともあります。

アバヤならその点「ちゃんとした女性」と見てもらい、セクハラを防ぐにも有効です。

異教徒であってもアバヤを着ることは全く問題ありません。

なぜオマーンの女性達がアバヤを着ているかというと、ブラックフォーマルですし、どこに着て行くにも失敗がない最強の服だからだと思います。

女性が観光で注意すべきことは?

服装以外で女性がオマーン観光で注意すべきことは何でしょうか?

オマーン男性の性格は?

オマーンの男性は一人旅女性に本当にやさしいです。それは下心あってのやさしさではなく、純粋に女性を思いやってのやさしさです。

オマーンでは「女性は守るべきもの」というイスラムの基本的意識がしっかり生きているのです(他のイスラム圏以上に)。

女性にやさしいので、一人旅女性の要求は、かなり通りやすいです。

たとえば「ホテル代をもう少し安くしてほしい」、「タクシー代を値下げしてほしい」なとリクエストは、意外にすんなり受け入れてもらえます。(もちろん限度がありますけれど) 

オマーンでは、一人で道を歩いていると、よく声をかけてくる車があります。

もちろん営業目的でのタクシーがほとんどですが、それ以外でも「車がなくて困っているのでは?」と気にかけて声をかけてくる男性が、けっこういるのです。

というのも、オマーンで女性が1人で町中を歩くことは非常に少ないからです。そもそもが車社会で、外を歩いている人は多くありません。

女性は家族の男性に付き添われて(あるいは女性2人で)外出するという社会通念もあります。1人歩きの女性を見かけることは多くありません。

そのためなのか、外国人女性が1人で歩いていると「何か困っているのではないか?」と思うらしいのです。

ある時、本当に車が見つからなくて困ったことがあります。

少し町外れの場所へタクシーで行き、観光してからホテルに帰ろうとしたのですが、なかなかタクシーが通りません。

行きに乗ったタクシーに待っていてもらえばよかったのですが、「どうせ見つかるだろう」と甘く見ていたのです。

が、なかなかタクシーが通らず、しかたなくホテルまで歩こうと思った矢先(実際は歩ける距離ではなかったのですが)、私の横に一台の車が止まりました。

「どこに行くんだ?」と車の主。

ホテルの名刺を見せると、「乗りなさい」と。

これ以外にホテルに帰る手段がほぼなかったので、その車に乗りました。

「お金は払いますか?」と聞くと、「どうぞご自由に」と。

どうやら本当に親切で乗せてくれたらしいです。しかしお金は払いました。

 

こういう方にたくさん会いますので、オマーン男性の親切に慣れきっていると、ごくまれにセクハラ目的の人に当たったりもします。

好意で乗せてくれるといった車に乗ったところ、「ホテルの部屋に行ってもいいか?」などと言われたこともあります。

そこで毅然としてノーと言えば、それ以上しつこく誘ってくることはありません。

オマーン男性は総じてジェントルマンが多いのですが、油断は禁物です。

マスカットは事情が違う?

男性はジェントルマンが多いと書きましたが、マスカットは最近少し事情が違うかもしれません。

というのも、最近私の知人がオマーン旅行に行った際(マスカットのみ滞在)、けっこう露骨なセクハラを受けたそう。

大通りを歩いていると、カフェでお茶を飲んでいた男性が(かなり遠い距離から)「Whereare you from?」と叫んできて、私が日本人だとわかると、日本語で「愛してる。好きだ-」と、追い打ちをかけてきました。

また別に、タクシ-に乗った時でした。

「君の電話番号を教えてくれ」

「君の名前は何て言うの?」  

「握手しよう」

だんだんおかしくなるので、「No thank-you」と言いながら、想い切って、途中でタクシ-を降りました。

礼儀正しくジェントルマンな方もいたので、残念です。

彼女の服装はといえば、いっさい露出のない格好をし、頭に被り物をし、長袖のTシャツ、夏物のカ-ディガンを羽織り、ズボン。

これでは服装に気をつけても防ぎようがないですね。

たまたまかもしれませんが、気をつけた方が良いです。

タクシーを利用する際の注意点

タクシーをオマーンのタクシーはメーターがありません(一部をのぞいて)。料金は事前の交渉になります。

あらかじめ現地の人などに相場を聞いておくのがよいでしょう。

ちなみにオマーンのタクシー運転手は全てオマーン人です。オマーンではタクシー運転手はオマーン人であるべしとの決まりがあるのです。

町から町への移動など長距離でタクシーを使う場合は、素性が知れたドライバーのタクシー(ホテルの人に紹介してもらうなど)に乗ることをおすすめします。

オマーン人の写真を撮る場合

イスラム社会といえども、女性の写真が撮れないわけではありません。

(参考:イスラム圏で女性の写真を撮る時のマナーとエチケット

また女性だから女性の写真が撮りやすいというのは確かにあります。

しかしオマーンの場合は、女性の写真は断ってから撮るようにしましょう。

女性に限りません。男性も必ず一声かけて。

オマーンの男女は写真を好まない人が多いのです。

もちろん、それも相手によりけり。

ガチガチにルールにしばられるのではなく、状況と相手によってはニコッと微笑みかけて、すんなり無言のOKをいただける(相手も微笑み返してくれる)こともあります。

 

【関連記事】

【完全ガイド】オマーンの魅力と予備知識

オマーンにある10の美しい観光地と5つの秘境

 

オマーンの詳しい旅の情報は、こちらの本に記載しています。ご興味あったら、ぜひお読みください。

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イスラム女性の服装についてさらに知りたい方は、こちらをどうぞ。

★イスラム教徒女性の服装の基本ルールをわかりやすくご紹介。
イスラム教女性の服装ルール完全版【Q&A】

★なぜ女性たちは髪や肌を隠す?その本音とは?
「女性は宝石」。イスラム教徒の女性が髪や肌を隠す理由 

 

★アバヤ*中東やイスラム圏に行くなら、1着持っていると便利です。ホテルの部屋で下着姿でいて、ちょっとコンビニに買い物という時、さっと羽織るだけでOKです。しかもちゃんとした女性と見せてくれるために、現地男性からのセクハラも激減します。[itemlink post_id=”38456″]↑フロントファスナータイプ。上からさっとかぶってファスナーをしめるだけで着られます。

↓こちらは後ろにファスナーがあるタイプ。よりエレガントなデザインです。[itemlink post_id=”38464″]

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