2022-03-25

コーランの人間観と自然観 17章37節 

砂漠の遊牧民 desert nomad  

私がとても好きなコーランの章句をご紹介します。

『横柄に地上を歩いてはならない。あなたがたは大地を裂くこともできず、また(身丈が)山の高さにもなれない』(「コーラン」17:37)

これはイスラムが自然と人間をどう見ているか、がとてもよくわかる章句です。

イスラムの「人間対自然」の考え方

人間は自然に比べ、ちっぽけな存在で、その力は限られている。自然にはしょせん、かなわない。だから自然に逆らうな。横柄になってはならない。謙虚であれと言っている。

これがイスラムの人間観・自然観です。

未来は神の領域

どこかに行こうとしていたが、台風が来たために飛行機が欠航し、行けなくなってしまった。
高波でフェリーが欠航して、帰れなくなってしまった。こういうことは、ざらにあります。

人間の意志など、自然の大きさの前にはどうにもできないことも多い。だから、人はおごってはいけない、もっと謙虚になるべきなのです。

だからイスラム教徒が将来のことを言うとき、必ず「インシャーアッラー」と付け加えます。
イスラム教徒にとって未来は神の領域。いくら自分でがんばっても、かなわぬこともある。

だからこそ、「頑張って実現させなければ」と躍起になることもなく、ゆったりと構えていられます。

コロナがいつ収束するか、私達にはわかりません。

できることは、今を大切に生きること。

コーランの章句、けっこう味わい深いと思いませんか?

心安らかに生きるための「コーラン」の言葉

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