オマーン バハラ バフラ

イスラム圏の旅

中東イスラム圏の旅行は危険?

イスラム圏に通って20年になります。「危なくないの?」とよく聞かれます。私も行く前は、そう思っていました。

これまでアジア、アメリカ、ヨーロッパ各国、アジアを旅してきましたが、イスラム圏は安全面・旅のしやすさ、楽しでダントツ1位です

もちろんシリアなど紛争地をのぞけばの話です。

インドでは荷物一式を盗まれ、スペインではスリに遭ったりしましたが、イスラム圏ではそういった経験はいっさいありません。

イスラム圏の旅がおすすめな理由を5つご紹介します!

イスラム圏の人は温かい

イスラム圏の旅の魅力を聞かれたら、まず1つはこれに尽きます。

バスの中で知り合った人が、「一人なの?私の家に来なさいよ」と言ってくれることは数知れず。

カフェに入れば、「お金はいらないよ」と言われることもしばしば。

「旅人を助けよ」、「弱者を助けよ」という教えがイスラムにはあるからです。
(参考:イスラムの基本思想② 信者間の「平等」と「弱者救済」

しかしこれは宗教だけで説明できるものではなく、きっと根本的に心がやさしいのでしょう。

「人との距離が近い」。これがイスラム圏の特徴です。

もちろん人や暮らしに興味がないという人にとっては、どうでもよいことです。旅のやり方は、人それぞれ。

でもせっかくその国へ行き、地元の人とのふれあいが全くないというのも寂しいものです。

女性に親切

イスラムの国というと、「女性が旅するのが大変」というイメージがあります。

これは全くの誤解です。

女性だからこそ、旅がしやすいと断言できます。

レディーファースト自体、中東が起源なのです。

イスラムには「女性を大切にしろ」という教えがあります。

(参考:イスラム教における「女性」とは? コーランの代表的な章句をピックアップ

満員のバスで立っていると、するとすかさず男性が席をゆずってくれます。

それも自分よりもずいぶん年上の、父親くらいの年齢の男性がです。

列車のチケット窓口や映画館で列を作っていても、女性は割り込みOK。

ズンズン列の先頭に割り込んでいって優先的にチケットを買えます。

男性は誰も文句を言いません。それは女性の権利です。

「女性は守るべき存在」なので、女性が一人で旅していると地元の方は心配してくれます。

「ちょっとわたしの家に寄っていきなさい」などという展開は少なくありません。

イスラムが女性差別だと思っている方は、ぜひこちらをお読みください。

(→日本人が知らないイスラム女性の真実【決定版】

治安が良い

一部の紛争地をのぞけば、凶悪犯罪は極端に少ないです。

ホールドアップや、スリ、置き引きなどの被害は、ヨーロッパ、北米・南米に比べればずっと少ない。

ニュースではどうしても、テロや紛争などセンセーショナルな「事件」が報道されます。

そのため「危険」なイメージがひとり歩きする。しかし庶民の暮らしはいたって平穏です。

その背景には、宗教が生活の基本にしっかり根付いていることがあると思います。

イスラム圏では宗教が生活の中心にあるのです。

(参考:イスラムはどんな宗教?)

聖典「コーラン」は、実は道徳的な内容がかなり多いのです。

「親にやさしくすること」、「食べるものを粗末にしてはいけない」、「人を殺してはいけない」‥人としての「あたり前」、道徳を説いているのです。

そして信者はこれらのことを守ります。

なぜなら善行を重ねれば天国へ行き、そうでなければ地獄へ堕ちると信じているから。

これもイスラム圏が治安が良い理由です。

文化の違いを楽しめる

文化の違い。これこそがイスラム圏を旅する楽しみです。

たとえば「性」に関すること。

日本では性は秘すべきもの、いやらしいものと思われていますが、イスラム圏では、そうではありません。

日本だったら恥ずかしくなるような下着も、イスラム圏では実に堂々と売られています。

イスラムでは結婚前は異性との交わりはご法度だが、結婚後は奨励しており、そのためになくてはならないのが、セクシー下着だからです。

結婚式には新郎新婦の初夜のベッドを花で飾り、お披露目します。性に対する明るく健康的な見方は、日本とは対照的です。

アメリカやヨーロッパを旅行しても、こういう文化の違いを体験できるチャンスは少ないでしょう。

(参考:イスラム圏にセックスレスがない理由

人生で大切なものがわかる

とは言いつつも、イスラムの国を旅すると、最初のうちはイライラすることも少なくありません。

買い物しようにも店主がモスクに礼拝に行っていていない、ラマダン中で食堂が閉まっている‥。

バスで移動中、急いでいるのにドライバーが車を道端にとめて、礼拝を始める。

やがて、そのうちに気づきます。

そもそも能率とは、人間の創ったちっぽけな概念にすぎないんじゃないか」。

イスラム圏の人々には、神を思って静かに祈る時間が1日に5回もある。

それが大いに気分転換にもなり、また心の平穏にも繋がっている。

そして、「効率や生産性」という名のもとに捨て去ってしまった多くの豊かで奥深いものが、あちらの世界にはある。

人生で何が大切か?に気づかせてくれる。それがイスラム圏の旅の魅力でもあるのです。

【関連記事】

カルチャーショックの宝庫!中東・イスラム圏の旅行の魅力

イスラム圏にセックスレスがない理由

 

イスラム流 幸せな生き方

なぜ世界でイスラム教徒が増え続けているのか?その魅力を中学生でもわかるように易しく書いた本。この一冊でイスラムのイメージが変わります。

[itemlink post_id=”31027″]

 

 

関連記事

  1. 中東料理チュニジアのパン

    イスラム圏の旅

    エジプト・モロッコ・チュニジアの中でおすすめは?【チュニジア】

    エジプト・モロッコ・チュニジアの中でおすすめはどこでしょう?個人的…

  2. イスラム圏の旅

    トネカボン *カスピ海リゾートはモダンな美女達の町

    イラン北西部にあるシーア派の聖地マシュハドから、西へ陸路でアゼルバイジ…

  3. エッサウィラ

    イスラム圏の旅

    エッサウィラ*音楽家と芸術家を魅了する美しき港町 

    エッサウィラはモロッコの大西洋岸にある港町。古くから芸術家や音…

  4. タフロウト 民族衣装の女性

    イスラム圏の旅

    タフロウト*美しい村々に囲まれたオアシスの町【ホテルとレストラン情報】

    モロッコ南西部にあるオアシスの町タフロウト(Tafraout)。タ…

  5. イランの田植え

    イスラム圏の旅

    イランの田植え*カスピ海沿いの村でインタビュー

     実はイランでも、お米を作っています。イランで田植えを見学しました。…

  6. エジプト人男性中東アラブのイケメン男性

    イスラム圏の旅

    中東アラブ・イスラム圏でイケメンが多い国はどこ?

    イケメンに会いにイスラム圏に通っているわけではありません。でもイケ…

最近の記事

  1. エジプトのマーケット
  2. エジプト・ソハーグ
  3. oman-game-man

過去の記事

イスラム教徒との結婚
イスラム教の基本
イスラム教のおすすめ本
イスラム女性のすべてがわかる
desert-nomad
イスラム教の結婚式
  1. オマーン ニズワ動物市

    イスラム

    イスラム女性を知るおすすめの入門書【厳選5冊】
  2. エジプトの結婚式

    イスラム

    エジプトの結婚の特徴&結婚式のプロセス
  3. チュニジア男性

    イスラム

    ムスリム男性との恋愛・結婚について<質問への回答>
  4. イスラム教の女性の写真 エジプトの女子学生のしゃs

    イスラム

    日本人が知らないイスラム女性の真実【決定版】
PAGE TOP
error: Content is protected !!