2013-06-25

エジプトの砂漠の奥深くにあるダフラオアシスの暮らしを訪ねて

エジプトの砂漠の中のオアシス

エジプトのナイル川の西・西方砂漠にあるダフラ・オアシス。

エジプトで最も美しいといわれる場所です。

首都カイロからバスにゆられること15時間。

これだけ遠いと、足を伸ばす観光客もほとんどいません。

オアシスには16の村が点在しています。

そのうちに最も西にあるのが「カスル」という村です。

そんなオアシスの村の暮らしをご紹介します。

土の家はあったかい

エジプトの砂漠のオアシス

カスル村は中世にできた旧市街と最近できた新市街から成っています。

旧市街には、中世に建てられたレンガ造りの家々が残っています。 

多くの人は、旧市街の古い家を去り、新市街にコンクリート造りの新しい家を建てて移り住みました。

最近はこの旧市街に住む人が減り、朽ちてゆくだけの家が多くなっています。

それでもまだ旧市街の古い家に暮らし続けている人もいます。

そんな旧市街で、一人のおばあさんにであいました。

新市街にも家があって息子や孫はみんなそこで暮らしていますが、おばあさんは一人で古い家に住んでいます。

「新しい家は、夏はエアコンがないと過ごせないし、冬は寒くてしもやけができてしまうの」

土壁は自然素材で温かみがあり、断熱効果も高いのです。

おばあさんは、毎朝家の隅々まで掃除をし、家畜にえさをやったりして過ごすのが日課です。

生まれ育った古い家で、一人のんびりとした暮らしを楽しんでいます。

大家族の暮らし

エジプトの砂漠のオアシス

旧市街に暮らすアマルさんという女性の家に招かれました。アマルさんには5人の息子、2人の娘がいて、みんな結婚して外に家を建てて暮らしています。

それでも1日の中心の食事である昼食には、みんながアマルさんの家に集まって食べるのです。

お昼ごはんを食べると、皆でそろって昼寝。オアシスでは夏の日中は45度近くになります。

土壁でできたこの家は、冷房がなくともひんやりとすずしい。

夕暮れ時が近づくまで昼寝をし、その後起きて午後の紅茶。そしてひとしきりおしゃべをし、そして各自の家に帰っていきます。

実はこういう暮らしをしている家族は、それほど多くはありません。

「昼間一つの家に集まって暮らすと家事も分担できるし、子育ても助け合えるし、すごく助かるわ」

伝統的な暮らしは、家族のつながりの温かみがあるとともに、女性にやさしい暮らしでもあるのです。

払うのは電気代だけ


アマルさんの家では、たくさんの野菜をつくり、小麦粉や米も栽培しています。ほとんど自給自足の暮らしです。

「パンも鳥や動物も、自分でつくって育てたものが一番。買ってきたものは、どんなえさを与えているかわからないから」

朝、畑でとった野菜を、その日のうちに料理します。だから冷蔵庫はほとんど使いません。

水は村のはずれにある泉からモーターで各家に送られます。それを素焼きの壺にいれて、風通しの良い場所においておきます。

エジプトの砂漠のオアシス

壺の表面をぬらしておくと、気化熱で中の水が冷えるのです。

家には冷蔵庫もあるのですが、真夏でも水を冷蔵庫で冷やして飲むようなことはしません。

「冷えすぎると、せっかくの水がおいしくないから」。

壺の水をいただいてみましたが、ほどよくひんやりしていて、ちょうどよい飲みごこちです。

太陽のパン

エジプトの砂漠のオアシス

自分のところでとれた小麦粉で、週一回パンをまとめて焼きます。

材料は水と小麦粉と塩、少々のふくらし粉だけです。

これをこねて、日なたに干します。30分~1時間で発酵し。(日陰だと、3~4時間かかるそうです)

ちなみに、パン生地をのせる台は、牛糞をかためてつくったものです。

パンは直径は20センチほど。この焼き上がったパンは、ずっしりと重い。

そして焼きたてのパンは、ジャムもバターも何もつけなくても、食べられ、食べ出したらとまらない。。。。

日本ではごはん党ですが、エジプトの村にはこれがあるから、しばらくの間ごはんはごぶさたでも、大丈夫なのです。

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