石垣島滞在中に訪れた石垣市立八重山博物館のご紹介です。
八重山諸島の民具、農具、漁具などが多数展示され、見飽きませんでした。
特に興味深かったのが、この3つです。
①洗骨

洗った骨を納める骨壷。
八重山地方では、火葬の前は「洗骨」が行われていました。
いったん土の中に埋めた遺体を掘り起こし、骨を海水や酒で洗い、再び埋葬する儀式です。
洗骨が行われるのは死後、3、5、7年の奇数年で、家族に妊婦がいる時は避けたそうです。
洗骨は東南アジアや日本の沖縄県、奄美諸島で行われていました。
石垣島では、火葬が一般に普及する昭和初期ごろまで。沖縄の一部の島では、まだ行われているそうです。
②民具
実際に家庭で使われていた民具の展示です。
南の島らしく、植物の葉や貝などから多くの民具がつくられていました。
ホラ貝のやかんです。
クバの葉でつくられた扇子。クバはヤシ科の樹木。クバの葉からは、他にもカゴなど色々な物がつくられていました。
ハエトリ機。中にハエが好きそうな食べ物を入れ、中に入ったハエが水の中に落ちるようになっています。
クバの葉のひしゃく。
いかにも南の島らしく、自然のものを使い、自然に生かされながら暮らしてきたんだなあと実感します。
宮良殿内の構造模型。これも見応えがありました。
宮良殿内は琉球時代の古い邸宅。博物館から歩いて10分ほどの場所にあり、そこへの道のりを記した地図も置いてありました。
③漁業関係

サバニという古い木造漁船。
サバニは沖縄を代表する伝統的な漁船です。
沖縄県糸満市が発祥で、糸満から魚を求めて多くの人が八重山各地に渡り、サバニが伝えられました。
木製の水中眼鏡。これを着けて、水中で魚を突いたり貝をとったりしていました。
*農具、祭りの様子、古い土器や機織り機などもあり、見飽きません。
有料展示は大きなホール1部屋のみの、小さな昭和的雰囲気の博物館です。
人も少ないので、じっくり落ち着いて見学できます。
<八重山博物館の場所>
住所:沖縄県石垣市字登野城4−1
(*石垣港離島ターミナルから歩いて行ける場所です)
Tel:0980-82-4712
開館時間:9時~17時(定休日:月曜日)
入館料:200円