
ジェッダの野菜売りの屋台。売り子はインド人。
サウジアラビアはどんな国?どんな人たち?
どんな暮らしをして、何を食べているんですか?
旅行する時の注意はありますか?
そんな疑問にお答えします。
私は2019年に女性一人旅で現地に3週間ほど滞在し、1週間ほどマッカ(メッカ)とバハの家庭にホームステイしていました。
そこで体験した人や暮らし、物価、治安、サウジアラビアの魅力、観光時の注意点などをお伝えします。
目次
どんな暮らし?

ファーストフード店のカウンターは男女で分かれている。
家で驚いたのは男女別々の玄関があることです。応接間も男用・女用に分かれています。
そして男性用の玄関は男性用の応接間に、女性用の玄関は女性の応接間に通じています。
つまり玄関から応接間まで、いっさい異性と顔を合わせなくてすむ造りなのです。
夫婦である家庭を訪ねると、男性は男性用の応接間で主人とくつろぎ、女性は女性用の応接間で奥さんとおしゃべりします。
男女の応接間があることからわかるように、家は日本と比較してかなり広いです。これは富裕層に限らず一般家庭でも、です。
中流家庭でもメイドさんがいます。ちなみにメイドさんの給料は、月5万円ほどです。
ライフスタイルは夜型です。起きる時間が昼に近いこともあります。中東アラブの方々はおおむね夜型ですが、サウジアラビアは輪をかけて夜型です。
サウジアラビアのホームセンター。日本と違うのはカートが大きいこと、金色の商品が多いこと。そして香炉がたくさん置いてあることです。アラブ世界では香りを楽しむ文化があり、来客があるときは香を焚いてもてなします。 pic.twitter.com/QVqczT7wLj
— 常見藤代 @『イランの家めし、いただきます!』他 (@fujiyotsunemi) October 12, 2020
食べ物は?
カブサ
サウジアラビアの定番料理といえば「カブサ」。ほぼ毎日カブサを食べる家庭もあります。
カブサの作り方です↓
(参考:「カブサ:サウジアラビア国民食を現地マダムが伝授!【動画で作り方を紹介】」)
サウジ風野菜のグリル
野菜をオーブンで焼いたもの。全て日本にある材料で作れます。
主食はパンです。私がステイしていた家では毎日手作りしていました。
朝ごはん①ムサビーブ
サウジアラビアの朝ごはん「ムサビーブ」。
材料は全粒粉と粉ミルク、膨らし粉、塩です。
多めの水でゆるゆるな状態にして焼きます。#アラブの家めし #サウジアラビア pic.twitter.com/R8uMrv4zBn
— 常見藤代 @『イランの家めし、いただきます!』他 (@fujiyotsunemi) August 16, 2020
こちらが「ムサビーブ」の作り方です
これは全粒粉と粉ミルク、膨らし粉、塩を混ぜて、多めの水を加えてフライパンで焼きます。
お菓子:クナーファ
アラブ世界でポピュラーなお菓子。もちろんサウジでも作ります。
こちらがクナーファの作り方:
飲み物は?
コーヒーが一般的です。カルダモンを入れるのが普通で、砂糖は入れずに飲みます。
紅茶も飲みますが、これには砂糖をたっぷり入れます。
お酒は、イスラム教国なので基本的に飲めません。
服装や民族衣装は?
・女性=外ではアバヤという黒いコートを着て、ニカブを着けるのが一般的です。家でくつろぐ時はロングドレス姿。
サウジアラビアのホームセンターで買い物する女性たち。↓
(参考:サウジアラビア女性の服装や車の運転は?)
・男性=「トーブ(ソーブ)」というくるぶしまでの長さのワンピースを着用。
頭には千鳥格子のスカーフをかぶることが多く、この名前は「シュマッグ」です。
(参考:「トーブ、カンドゥーラ、ディスターシャ、アラブ男性の民族衣装とイスラム教男性の服装ルール」
サウジアラビア人はどんな人?
ほとんどの方々は敬虔なムスリムです。そして旅人や女性にやさしいです。
詳しくは、「サウジアラビアを女性一人旅して驚いたことあれこれ。」をお読みください。
娯楽はある?
基本は家の中でおしゃべりです。あとはモールで買い物したり、家族で外食したりといったことです。
サウジアラビアの動物園の様子↓
休日には家族で動物園や公園に行ったりします。
サウジアラビアの絶景の中でピクニック。
「ハニーズ」というサウジアラビア南部の食事をいただきました。レストランからのテイクアウトです。
サウジアラビアの方も手でごはんを食べます。#サウジアラビア #アラブの文化 pic.twitter.com/SqJLExuHaN
— 常見藤代 @『イランの家めし、いただきます!』他 (@fujiyotsunemi) August 22, 2020
どんな国?観光地としての魅力は?

アブハー郊外の風景。
サウジアラビアというと砂漠を思い浮かべる方も多いと思いますが、山間部もあり、緑が豊かです。
観光地としての魅力は、まだ観光地化されておらず、観光客でごったがえすこともないということです。しつこい客引きなどもいません。
たとえばジェッダの旧市街。ここにはマシュラビーヤという中世からの格子窓を持つ家々が多数残っていますが、ほぼ手付かずの状態です。
今後きちんと手入れをしていけば、素晴らしい観光地になることでしょう。
物価は?
意外に安いです。
ホテル
ジェッダのホテル。一泊150リアル(約4千円)、バス・トイレ付きです。
都市部では、ベーシックなホテルで4千円くらい〜あります。
「ベーシック」とは、清潔でセキュリティがしっかりしていて、女性1人で泊まっても問題ないということです。
もちろんこれ以上豪華なホテルもありますが、値段も上がります。
またサウジではいわゆる「安宿」はほとんどありません。
外食
庶民的な食堂で300~500リアル、きれいめのレストランで千円くらいです。
↑ジェッダ 市内のアラブ料理レストランにて。おくらの煮込み(パン付き)25リアル(約700円)。
サウジで庶民的な食堂といえばインド料理となります。ミールスという定食で300~500円です↓。
・ジュース=町中のジューススタンドで、レモンジュースが4リアル。
・SIMカード=55リアル(2ギガ、1ヶ月間有効)
・ツアーガイド料(1日)=400リアル
・キングダムセンター入場料=63リアル
国内交通
STAPOという国営のバス会社があります。
運賃はバハからアブハまで79リアルでした。
治安は?旅で注意することは?
おおむね治安は悪くありません。
女性一人旅で注意すること
都市部は昼間1人で出歩くのは問題ありませんが、夜間の人通りが少ない場所の1人歩きは避けるべきです。
またサウジは貧富の差が激しく、貧困層が暮らす地域もあり、そういった場所へは女性1人で行かないのが無難です。
また村落部では女性は一人歩きに気を使った方が良いです。
バハの村落部でホームステイしていましたが、1人で歩いていると時々声をかけられました。ナンパではなく「どうしたんだ?なぜこんな所で1人で歩いてるんだ?」と心配しているのです。
それくらい女性(しかも外国人)の一人歩きは珍しいのです。
写真撮影
遺跡や観光地は撮っても大丈夫です。人物も風景の中に小さく写り込むくらいは問題ありません。
政府関係の建物はNGです。知らずに写りこんでしまう場合もあるので要注意です。
女性の写真は許可なく撮影しない方が良いです。
このサイト内の写真は、お店の許可を取っており、女性たちは私の友人です。
ATM
アブハーの銀行のATMで現金を引き出そうとしたところ、カードが飲み込まれるトラブルがありました。
銀行の営業時間外だったため、翌日銀行へ行き、返してもらいました。混んでいたため30分ほど待たされました。
こういうケースもあるので、ATMの使用は営業時間内がベターです。他の町に移動する直前などは避けた方が良いでしょう。
休日は?
金曜日。ほとんどの見所が閉まってしまうため、注意が必要です。