イランを個人で旅行する場合、移動手段は主にバスになります。
「少しでも旅の出費をおさえたい」時のために、公共のバスに乗る際の「知っておきたいポイント」をお伝えします。
バス会社によって値段が違う
イランの町と町を結ぶ長距離バスは、長距離バスターミナルから出ます。
そのターミナルには、複数のバス会社がオフィスを構えています。そして行き先が同じでも会社によって料金が違います。
少しでも安く乗りたければ、オフィスに料金を聞いて回ることです。
ただこの場合、オフィスのカウンターにいる方は英語が話せないことも多いため、電卓を使った(あるいはノートとペン)筆談での話し合いになります。
高いバスと安いバスの違い
バス代は、車体の新しさや車内の快適さなどに比例して高くなる傾向があります。
ただ実際どこまで違いがあるかというと、微妙なところです。
たとえば。ザンジャーンという町からテヘランに移動する際、バスを利用した時のこと。
12万イラン・リアル(約500円)のバスと20万リアルのバスがありました。
イラン人の話では、どちらものバスも乗り心地は大差ないとのこと。また高いバスの方が冷房がきつくて寒いと聞き、冷房が苦手な私は安い方を選びました。結果は、安い方のバスでも全く快適でした。
安いバスといっても、イランは産油国。バスは驚くほどモダンで快適です。どんなバスであっても、そこそこの快適さは確保されています。
ですから値段が安いバスを選んでも、さして問題はありません。
値下げ交渉もあり
さらに、バスの料金は場合によっては値切れます。
ゴムに住む友人とイスファンに行った時の話。イスファハンを観光してゴムに帰る際、バスに乗るためターミナルへ行きました。
ターミナルにいくつかのバス会社があり、値段は会社によってまちまち。10万リアル~15万リアルくらいです。
そこで友人は12万リアルのバスの車掌と交渉。
「あっちのバスは10万リアルって言ってた。もし10万リアルにしてくれたら、こっちに乗るよ」
見事10万リアルに値切り、乗ることができました。
出発間際に乗り込むと安くなることも
バスに乗る場合、窓口でチケットを買って乗り込むというのが通常の流れですが、ターミナルの出口で待ちぶせし、やってきたバスに乗り込むこともできます。
バスに空席があれば、乗ることができます。
そしてこの時交渉次第では、本来の料金より安く乗れることもあります。
空席のままにしておくより、一人でも多くの乗客を乗せた方が、バスを運転する側にとっては得だからです。
飛行機のチケットやホテルの客室が直前で安くなるのと同じ原理です。
イランの旅行シーズンを避ける
これは日本のゴールデンウィークなどと同じです。イラン人が大勢移動するラマダン明けの祭りの時などは、バス料金が高くなる傾向があります。
イスファハンからテヘランへ行った時。通常なら20万リアルくらいのところ、ラマダン明けのイード(祭り)の時で、27万リアルでした。
たくさんのイラン人がイスファハンで遊んでテヘラン方面に帰るという日だったからです。
日本でも飛行機のチケットやホテルの料金がゴールデンウィークや年末年始に高くなるのと同じ。
安く快適に旅するなら、空いている時期を選ぶのは、世界どこでも同じかもしれません。
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