トルコで最も思い出深い食といえば「チーキョフテ」です。
「チー」とは生、「キョフテ」は肉団子。つまり生肉の団子。(最近は衛生上の理由で肉を入れるのは禁止されているそう)
材料はひきわり小麦、トマトペースト、唐辛子、オリーブオイル、青ネギなどです。
サラダの下にある茶色い料理がチーキョフテです。ひきわり小麦、トマトソース、チリ、オイル、玉ねぎを混ぜ合わせ、生のママ食べるもの。(本当はこれに生肉を入れるらしいです)
「生」で食べる!その衝撃のためか、辛さのせいか、一口食べただけで、食べ続けることができませんでした。申し訳ないけれど、ほとんど残してしまったのです。
今までイスラム圏の色々な家庭で食事をいただいてきましたが、どんな時も美味しく食べてきました。「マズイ」と思ったのはこの時が初めて。
レストランで食べるチーキョフテ↑
左の薄いパンに、チーキョフテとハーブ類をはさんで食べます。栄養満点。
しかしその後どういうわけか、チーキョフテが病みつきになってしまったのです。
そしてトルコの行く先々で、チーキョフテの店を探すほどに。
きっと店で出すチーキョフテは、万人の口に合うよう、まろやかに作られているからだと思います。
あの時の家庭の味より、辛さひかえ目、甘さがあるのです。
でもあの家庭でいただいたチーキョフテこそ、本来の味に違いありません。
チーキョフテの味わいに目覚めた今なら、あの家庭の、無愛想で無骨な味のチーキョフテが、きっと美味しく食べられるだろうなあ。
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