アラブ世界の朝ごはん <サウジアラビア・モロッコ・チュニジア・エジプト・シリア・ヨルダン>

モロッコの朝食
アラブの国々では朝ごはんに何を食べているのでしょう?

今回はアラブの国々でいただいた朝食をご紹介します。

サウジアラビアの朝ごはん

サウジアラビアの朝ごはんの1つはパンケーキ。この家では「ムサビーブ」と呼んでいました。

材料は全粒粉と粉ミルク、膨らし粉、塩です。

粉ミルクは味をまろやかにするために入れています。そして多めの水でゆるゆるな状態にして焼きます。

朝ごはん前に、起きたらまずコーヒーを飲むことも多いです。

コーヒーは、おちょこのようなコップに注いで飲みます。お供は必ずデーツ(なつめやし)です。

コーヒーにはカルダモンをたっぷり入れるかわり、砂糖は入れません。最初はこのカルダモンの香りが強烈に感じますが、そのうちに病みつきになってしまいます。

余談ですが、サウジアラビアや湾岸諸国の方は、他のアラブの人々に比べてほっそりした方が多いようにお見受けするのですが、飲み物に砂糖を入れないからでは?と思ったりもします。

ただし女性たちは甘いものが大好きですが。

モロッコの朝ごはん

朝からとても幸せな気分になる朝ごはん。パンはクレープ風など何種類か。家庭で手作りすることが多いです。

中央の小さなお皿(右)は「アムルー」で、これはアルガンオイル、アーモンド、ハチミツを混ぜて作ったものです。これをパンにつけて食べます。

アルガンオイルは、世界中でモロッコの南部にしか生息しないアルガンツリーのオイル。

日本では美容液として有名ですが、実は栄養価もとても高い。ビタミンEはオリーブオイルの2~3倍だそうです。

アルガンオイルは、パンにそのままつけて食べても美味しいです。味はオリーブオイルとゴマ油を足して2で割ったような味。

写真の下の方にある茶色いものは、「ザンメータ」というお菓子。ゴマ、ピーナッツ、クルミ、アーモンドなどのナッツ類を細かくし、デーツ、小麦粉、オリーブオイルを混ぜて蒸したものです。

モロッコ女性は健康にこだわる人が多く、お菓子もよく手作りします。

こういう朝ごはん、ぜひ日本でも再現したいけど、なかなかこんなに手間はかけられません。モロッコ人はすごい!

エジプトの朝ごはん

エジプトの朝ごはん。ナスのフライや漬物、ハムやチーズなど家々でバリエーションはあれど、ゼッタイに欠かせないのがフール(そら豆の煮込み)です。#アラブの家めし #エジプト

常見 藤代さんの投稿 2020年8月17日月曜日

エジプトの朝ごはんは、モロッコの朝ごはんより野菜が増えます。

その日や家庭によってバリエーションが変わりますが、絶対に欠かせないのが「フール」(そら豆の煮込み)です。

フールは長時間煮込む必要があり、家庭で作るのはなかなか大変。なので買ってくることが多いです。

フールはシャッタ(赤唐辛子)やオリーブオイル、塩、クミンなどをかけて、好みの味に仕上げて食べます。

パンは「イーシュ・バラディ」という全粒粉の丸いパン。エジプトで最もポピュラーで安価なパンです。

エジプトには「イーシュ・シャーミー」という精薄した白いパンもありますが、私はバラディの素朴で力強い味わいの方が好きです。シャーミーはなんか物足りません。

(この点は日本の玄米と白米の違いに近いかも。ただ日本で玄米を食べる人は少数派ですが、エジプトではバラディを食べる人の方が圧倒的に多い。シャーミーはどちらかというと来客用です。)

エジプト人はこのイーシュをちぎって、おかずをはさんで食べます。ナイフやフォークの代わりです。

イーシュにフールを挟んでサンドイッチにして食べても美味しいです!

チュニジアの朝ごはん

ここでは、チュニジア南部の家庭でいただいた朝ごはんをご紹介。

フランスの植民地だったチュニジアでは、フランスパンをよく食べます。といっても田舎の家庭では、自分の家でパンを焼くことも多いですが。

またチュニジアの家庭で必ず食べるのが「ハリッサ」という赤唐辛子のペーストです。材料はニンニク、トマトペースト、赤唐辛子など。

各家庭の秘伝のレシピがあり、このハリッサを料理のベースに使ったり、そのままパンにつけて食べたりします。

チュニジアの普段の食事は、同じ北アフリカのモロッコと同じくクスクスやタジンなどが多いのですが、モロッコに比べて辛いのが特徴です。

ヨルダンの朝ごはん

ヨルダンの朝ごはんもとても充実しています。しかし食べるのに夢中で写真を取り損ねました。

ここでは内容だけご紹介します。

 奥さんが手早く食事を用意してくれた。キッチンのテーブルに色とりどりの食材が並ぶ。卵焼き、そら豆の煮込み、チーズのオリーブオイル漬け、オリーブの漬け物、トマトのクリームあえ、パン、アラブ風チーズ……実にバラエティ豊か。

「チーズは自家製さ。オリーブオイルは知り合いの農家から分けてもらった無農薬のものさ」とハーリド氏が言う。ヨルダンには、カップラーメンを好む男性ばかりでもないようだ。チーズは豆腐を固くした口当たりとほのかな塩味がきいていて、とめどなく食べてしまいそう。

毎日、朝起きたら、最初にコップ四杯の水を飲むんだ。体にいいからね」と、どこかで聞いたようなことを言う。この人は生き方、食生活すべてに自分の正しいと信じるやり方があるらしい。彼は五十歳というのに髪が黒々している。これも、日々のヘルシーで規則正しい生活のたまものかと思ったりする。

(『女ひとり、イスラム旅』)

ヨルダン人の食生活はなかなか健康的ですね。

シリアの朝ごはん

シリアの朝ごはん

食堂でひよこ豆の煮込みとパンを食べていたお父さんと息子さん。

シリアの主食は、他のアラブ諸国と同じくパンです。毎日パン屋に焼き立てのパンを買いにいきます。

シリアのダマスカス滞在中、よく通ったパン屋です。見ず知らずの外国人がパシャパシャ写真を撮るのを、嫌な顔ひとつせず、黙々とパンを焼いていたお兄さん。

あのパン屋は今もパンを焼き続けているのでしょうか。

 

★『女ひとり、イスラム旅

シリア、オマーン 、モロッコ、チュニジア‥女一人でアラブの国々を旅して現地の家庭に招かれた体験などを綴った旅行記です。

★『イランの家めし、いただきます!

20日間イラン人の家庭に招かれて泊まり歩いた旅行記。イランの朝ごはんにご興味ある方は、ぜひご覧ください!