2017-06-24

写真集「ブルー・ノート」と写真展「Kind of Blue +」(タクマクニヒロ)

 

「ブルー・ノート」(タクマクニヒロ)

写真集「ブルー・ノート」の帯には「あなたは今、好きなことをしていますか?」と書かれている。

 

写真集「ブルー・ノート」

写真集は、あまり売れるものではありません。

そんな中、この「ブルー・ノート」タクマクニヒロ)は、口コミだけで3万部売れているという。

写真には、タクマさんが試行錯誤をしながらカメラマンになり、様々な媒体で活躍するようになるまでの経緯が書かれている。

フォトエッセイ集に近い。

このブルー・ノートの写真展が今行われていると知り、さっそく行ってきました。

タクマクニヒロ写真展「Kind of Blue +」
2017.6.20(火) – 25(日) 
Spiral Garden 11:00 – 20:00 入場無料
東京都港区南青山5−6−23(スパイラル1階) 

会社員からカメラマンへ

 

大きな窓がある明るい会場

タクマさんは、大学時代からカメラマンになりたいと思っていました。

しかしいきなりカメラマンとして食べていくのは自信がない。

そこで、とりあえず会社に就職しました。

「写真は趣味でいいや」と思っていたそうです。

ある日夢を見ます。

医者に「あと半年の命です」と宣言される。

泣き崩れるタクマさん。「なぜカメラマンにならなかったんだろう」。

その時、天使が現れたました。

「もう一度人生をやり直せるならやり直してみたい?」。

過去の記憶は全て消えてしまうという条件でよければ、人生をやり直せるという。

次の日の朝、会社に辞表を出しました。

そしてカメラマンになるために上京。

写真の専門学校に入りましたが、授業料が払えなくて半年で中退。

カメラマンのアシスタントになったものの、基礎ができていないため毎日怒鳴られ、3ヶ月で頭髪が真っ白になってしまったそうです。

これもやめることになる。

さてどうするか。

無給でカメラマンのアシスタントを

写真展は撮影・公開自由です。

そこで雑誌の女の子の写真コンテストに応募しようと考える。

原宿で片っ端から女の子に声をかけ、モデルになってもらい、応募。なんとグランプリをとってしまった。

さらにすごいのは、スタジオワークを学ぶため、まだアシスタントのいないカメラマン数人に「お金いらないから、撮影のアシスタントやらせて」と頼み、技術を覚えたことでした。

100万円がたまり、モデルクラブのモデルで撮影した写真で出版社に営業。

すべての出版社から撮影依頼が来たそうです。

CDジャケット、広告、カレンダー、雑誌と様々な媒体で仕事をするように。

そうやって有頂天になっていたら、仕事でトラブルが多くなり、1000万円近い借金を背負ってしまいました。

そして気づいたそうです。

「今まで起こったことは、全てを他人のせいにしてきたツケだ」。

真っ赤なポピー畑

そんなある時、撮影で行った公園で真っ赤なポピー畑に出会います。その色にタクマさんの中で戦慄が走りました。

そして全国の花を撮り歩きました。撮りためた写真で写真展を行い、3週間に7000人の人が来てくれたそうです。

ようやく仕事の意味が分かりました。「素敵な写真を見せてくれてありがとう」と言ってもらえること。写真を見た人に喜んでもらえること。それが仕事をすることの意味だと。

人生はカーナビ

写真集の巻末には、タクマさんがこれまでの人生で「いろんな事を経験して思ったこと」が書かれています。

・何かするときは、楽しいか楽しくないかで選んだ方がいい。

・ピンと感じた直感はとても大切。

「いつかやろう」って思ってる限り永遠に何もできない。

人生ってカーナビと同じ。自分の人生の目的地に向かってナビのスイッチを入れない限り、いつまでたっても到達できない。

でも、目的地にスイッチをいれたら、どんなに回り道をしても、自分があきらめない限り必ず目的地に到着する。

この写真展を見るため、福岡から上京してきた人もいるそうです。

撮られているのは身近な風景ばかり。

それなのにいつまでも見ていたい気持ちにかられる。

梅雨時の少し鬱々した時期に、ぜひ見たい写真展・写真集です。

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