なぜイスラムでは今も一夫多妻が認められているのか?

イスラムの一夫多妻。イスラム教では男性は4人の女性と結婚することが認められています。

当然ながら女性はこの規定に反対ではないか?と思いきや、意外にそうではありません。

一夫多妻の夫を持つ女性の意見

私はエジプトの遊牧民たちと長年取材してきました(「女ノマド、一人砂漠に生きる」)。その中には複数の妻を持つ男性もいました。

そういう男性と結婚している妻たちは、他の妻に嫉妬する人もいれば、夫にあいそをつかしてしまった人もいます。

しかし誰一人として一夫多妻制について悪く言う人はいませんでした
これは本人だけでなく、周囲の女性たちも同じです。

一見女性蔑視のように思われる一夫多妻制。なぜ女性たちはそれに異をとなえないのでしょう?

コーランは絶対

一夫多妻はコーランのこの章句がもとになっています。

“…あなたがたがよいと思う2人、3人または4人の女を娶れ。だが公平にしてやれそうにもないならば、只1人だけ。(「コーラン」4章3節)

イスラム教徒にとって、コーランに書いてあることは「絶対」です。

コーランは「神の言葉」。それに間違いはありません。

そしてコーランに書かれていることは、永久に変えることはできません。

国の法律はコロコロ変えることができても、コーランはそうはできない

もし複数の妻を持つ男性について異を唱えるとしたら、「若い女性と結婚し、最初の妻はそっちのけで若い女性とベタベタ、、、」という男の行為に対して、です。

コーランには「複数の妻を公平に扱え」とあります。上の男性は明らかに規定違反。

「イスラム戦争」にはこうあります。

「ムスリムが守っている規範は、私達の法観念とは違います。欧米の一般的な法律は人が作ったものですから、年月を経れば善悪の基準さえ変わります。しかし、ムスリムにとっての道徳や方は、今から1400年前、預言者ムハンマドに神の言葉(啓示)が下ったときに人間に与えられたもの。(途中略)イスラムでは規範は動きません。特に「クルアーン」や預言者ムハンマドの言行録(ハディース)に典拠がある場合」

法律よりコーランが「上」

そしてコーランの教えは、国の法律に優先します。コーランの方が「上」なのです。

一夫多妻を法律で禁止している国はチュニジアとトルコがありますが、これはイスラム世界の中では例外、少数派です。

「非イスラム圏は、人が決めた法律、いわば「人の法」の体系です。その中で至高の法律が憲法になります。ところがムスリムにとって憲法の上に「神の法」としての「クルアーン」、イスラム法があるわけである。」(「イスラム戦争」)

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