たった1人のために着飾るから深く愛される。<イスラム女性は幸せ?(5)> 

イスラム女性のファッションというと、誰もが全身黒ずくめ、髪の毛をスカーフで隠した姿を思い浮かべるでしょう。

「髪や肌、体の線を隠すのがスラムファッションの基本」だからです。

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では彼女たちはおしゃれと無縁で生きているのでしょうか?

実は、世界で一番おしゃれなのがイスラム女性たちなのです。

アバヤの下の派手な世界

女性たちは、外出から戻るとガウンをさっと脱ぎ捨てます。

その下に現れるのは、ジーパンやTシャツ、ミニスカート。
暑い時期はタンクトップに短パン姿です。

胸の谷間が見えるカットソーなどは、ごくごく普通。

私がお世話になったイランの家庭の奥様は、お尻の真ん中にぱっかり穴が空いたホットパンツをはいていました。

こういうのを見る権利があるのは、ご主人だけ。

イスラム女性にとって、おしゃれは家の中でするものなのです。

自分の美しさは、自分を愛し、自分を大事にしてくれる「だんな様」だけに見せるもの。

イスラム女性の場合、未婚の女子より既婚女性の方がおしゃれです。
未婚女子がいくら頑張っておしゃれしても、自分が満足するに過ぎない。

その点マダムには美しさを見てくれる相手がいます。

イスラム女性

エジプトの家庭。右のマダムは60代。真っ赤な花がプリントされたドレスを着こなしています。

アラブでは50代60代のマダムでも、家の中で花柄のワンピースを着ています。

クローゼットを開ければ、フリルがふんだんに着いたドレスやシースルーのネグリジェがずらりと。

ベッドの中ではセクシー・ランジェリー

そのおしゃれに一段と熱が入るのが、夜です。

夜こそ色っぽい格好で着飾り、自分を愛してくれるだんな様のために尽くすのです。

アラブのマダムたちは、仲良くなると嬉しそうに夜の服を披露してくれます。

たとえば子供が4人いるエジプトのマダム。

夜はしっかり化粧して、スリップみたいな丈が短くて色っぽい下着をつけて夫の帰りを待つの。昼間結わえていた髪を下ろして
と言いながら、奥の部屋からお気に入りのランジェリーを出してくる。

スケスケのピンクのネグリジェ、シースルーの深紅のナイトガウン、ブルーの下着……。

新婚の時だけでなく、最近買ったものもあるそう。

女性の服装に関して、アラブと日本で一番違うのはパジャマです。

日本の女性のパジャマはしばしば体操着みたいで、色気からは程遠い。

アラブには「パジャマ」というものがありません。
寝る時は「セクシーランジェリー」と決まっているからです。

結婚後が勝負

そのマダムたちの需要を満たすため、アラブの町中には至るところにセクシー下着ショップがあります。

そのショーウィンドーには、ピンクのシースルーのベビー・ドールやフリルレースがついた真っ赤なパンティ、ヒョウ柄ビキニや黒のガーターベルト四点セットなどが、堂々とつるされている。

日本ならポルノの世界でしか見られないような品々です。

Lingerie 1セクシー下着ショッップのショーウィンドーに見入る夫婦。

その前でしっかり手を繋いで見入っていたりする熟年カップル。

私は便宜上「セクシー下着」と書きましたが、彼らにはセクシーでもなんでもない、ごく普通の下着なのでしょう。

エジプト・カイロの中心部にある1軒のランジェリーショップで、若い女性店員に話を聞きました。

イスラム女性のセクシー下着

話を聞いた店での人気商品

お客のマダムたちは、たいていご主人と一緒に来店し、2人で相談して買っていくそうです。

「普通のマダムは、こういう下着をどのくらい持ってるの?」と聞くと、「最低でも50は持ってるわ」と彼女。

「じゃ、あなたもこういう格好するの?」と聞くと、未婚の彼女は「結婚したらね」とうふふ‥‥と笑う。

結婚をひかえたアラブ女子たちは、未来の夫のためにセクシー下着をどっさり買いあさります。

アラブ・イスラム圏どこでも、セクシー下着は結婚する女性のマストアイテム

日本で”勝負下着“といえば、結婚前のお付き合いで身につけるもの。

でもアラブイスラム圏では結婚後が「勝負」なのです。

深く愛される理由

日本では「釣った魚に餌をやらない」の言葉のごとく、結婚後まもなくすると、次第にお洒落とは無縁になっていきます(私でもそうですが)。

一方でイスラム女性は綺麗であり続けようとする。
化粧も香水も家の中だけです。

ある友人のマダムは言います。
「赤い口紅を一本だけ持っているわ。夜、夫と一緒の時だけつけるの。夜だったら誰も訪ねて来ないし、子どもはみんな寝てるから」

日本は不特定多数に向けた「分散型」おしゃれ。

アラブ・イスラム圏の女性のおしゃれは、愛する夫だけに向けた「一極集中型」のおしゃれ。

もちろんどちらが良いかは、一概には言えません。

イスラム女性には、外では着飾る自由はあまりありません。

そのおしゃれへのエネルギーは、愛するたった1人の人のためにとっておくのです。

不特定多数の男性に見せるためでなく、自分を愛する夫のためだけにおしゃれをする。

それが夫婦の結びつきを強めることに働きます。

オマーンを旅行中、山中でとある家族と出会いました。
ご主人は30歳という若さで、6人のお子さんがいます。

家族の写真を撮ろうとしたら、ご主人がさっと奥さんの前に立ちはだかりました

「彼女の写真はダメ。女性は宝石だからね

こういう奥さんへの執着や嫉妬心の強さは、自分を思い、自分のためだけに着飾る妻の愛情への裏返しではないでしょうか。

イスラム圏では見合い結婚が多く、結婚までろくに会ったこともない夫婦もいます。

でも結婚後は、なぜかラブラブ。

その理由は、妻が夫だけに向けたセクシーランジェリーの賜物ではないでしょうか。

イスラム式「一極集中」のおしゃれは、日本の「分散型」より確実にリターンが大きそうです。

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