2014-03-02

【中学生向け】イスラム教とは?中学生向けイスラムの本

イスラム教はどんな宗教でどんな教えですか?中学生にもわかるように簡単に説明してもらえませんか?中学生でも読めるやさしいイスラム教の本はありませんか?

そんな疑問にわかりやすく答えます。

今イスラム教徒の数は世界で約16億人。世界人口のおよそ4人に1人がイスラム教徒です。そして今も世界中で信者が増えています。これからもたくさんのイスラム教徒が日本へやってくるでしょう。

イスラム教を理解することは、これから生きていく上でとても大切なことです。

ここでは、イスラム教とはどんな宗教か?その教えは?などの基本をわかりやすく解説し、イスラム教の要点を学べる中学生向けの平易な本をご紹介します。

イスラムの基本

「イスラム」の意味は?

「イスラム」とは、アラビア語で「神にすべてをゆだねる」という意味です。

アッラーとは?

イスラム教の神さまのことです。英語のザ・ゴッド(神)にあたります。

イスラム教にとって神さまは、この世界をつくり、世界のすべてを支配する「唯一で絶対的な存在」です。

コーランとは?

イスラム教の聖典です。神アッラーの言葉をまとめてあります。正しくはアラビア語で「クルアーン」と言います。コーランは全部で114章あり、すべてアラビア語で書かれています。

神さまのことや、社会のルールや日常生活で守るべきことも書かれています。つまりコーランはイスラム教徒にとっての「生きるガイドブック」です。

このコーランは、7世紀のアラビア半島で、ムハンマドという名の預言者(神の言葉を預かった人)を介して、人々に伝えられました。

イスラムの教えとは?

先ほど書いたようにコーランは「生きるガイドブック」。「してはいけないこと」「しなければならないこと」などが、神さまの命令として書かれています。

代表的なものに「1日5回礼拝をすること」「豚肉を食べてはいけない」「ラマダン月に1ヶ月間、断食をすること」「女の人は美しい部分を隠すこと」などがあります。

1日5回礼拝をすること

1日5回、サウジアラビアのメッカの方向に向かって礼拝します。

礼拝は、日本のように神さまに何かお願いするのではなく、神さまをたたえるのが目的です。

1日に5回も礼拝するのは多いと思うかもしれませんね。

神さまをたたえる礼拝は、イスラム教徒にとって「心の栄養」です。

みなさんが1日に3回ご飯を食べたり、そのほかにもおやつを食べたりするように、イスラム教徒は心の栄養として礼拝します。

もし仕事などで礼拝が決められた時間にできなかったら、次の礼拝の時間までに行えば良いことになっています。

豚肉を食べてはいけない

コーランでは「豚を食べてはいけない」と書いてあります。なぜ神さまが豚を禁じたのか、その理由はわかりません。それでもイスラム教徒の人々は素直にそれに従います。

イスラム教の国々には、ヒツジや牛、ニワトリなど美味しいものがたくさんあるので、豚が食べられなくても困りません。

ラマダン月の断食とは?

ラマダン月(イスラム暦第9月)の1ヶ月間、日中はごはんを食べません。まだ外が真っ暗なときに家族そろってお祈りし、ごはんを食べ、あとは日が暮れるまで断食です。そしていつもよりお祈りをたくさんします。

断食は老人、子供、病人、妊婦など体の弱い人はやらなくて良いことになっています。

日中食べないのは、たしかにとても大変です。しかし夜になると状況は一転し、みんな親戚・友人宅を訪れて、にぎやかにすごします。

女の人が美しい部分を隠す

コーランには、「女性は美しいところを家族以外の男の人に見せないように」と書かれています。

なぜなら「男の人と女の人はちがう」のが、イスラム教の考え方だからです。「男の人は女の人の美しさに弱い」と考えるのです。

女の人の美しい部分を見て、つい悪いことをしようと考えてしまう男の人もいます。日本の電車でも、時には痴漢をする男の人がいますね。そういうことが起こらないよう、女の人にスカーフをかぶるように勧めました。

これは女の人を守り、また誘惑に弱い男の人を守るためです。

【中学生向けイスラムの入門書】

モスクへおいでよ

東京の代々木にあるモスク・東京ジャーミイ。

このモスクで見学者の案内役をつとめる日本人イスラム教徒・下山茂さんの紹介と、イスラム教についてやさしく教える本です。

東京ジャーミイ内部の写真も豊富。

モスクの中を旅している気分になれる本です。

イスラム世界やさしいQ&A

コーランとは?預言者ムハンマドとは?といったイスラム教の基本から、イスラム教で禁止されていること、メッカ巡礼の手順、結婚式はどうしている?など、よりふみこんだ内容を、わかりやすく紹介。

中学生だけでなく大人が読んでも役に立つ本です。

『コーラン』は神様からのステキな詩―家族で読んだ夕べ

サウジアラビアに駐在するお父さんと奥さん、息子さんの3人でイスラム教について語る本。

会話形式で、とてもやさしく書かれています。

ラマダンの断食、女性のスカーフ、アッラー、礼拝など、イスラムの基本をわかりやすく解説。

これ一冊で、イスラム教の基本はひととおりカバーできます。

コーランからの引用も豊富で、コーラン入門書としても最適です。

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