なぜ日本ではセクハラ事件が多発する?「男は女性の誘惑に弱い」と認めるイスラムから学ぶこと<イスラム世界から見た日本>

政治家のセクハラ発言や芸能人の不倫など、男女がらみの事件や話題が世間を騒がせています。

日本は男女の垣根が低いから、この手の問題が起きやすいと、長年イスラム社会に通ってきた私は思います。

イスラム社会では男女隔離がルール。男性が女性の性的魅力に弱い存在だと認め、無用のトラブルを防ぐためです。

日本では男性の性欲には目をつむり、それでいながら痴漢やレイプやセクハラ事件が起きてから大騒ぎする。

ちゃんと男の欲望を認め、それに対する処置をとっておけば、こういう事件は起きないのです。

イスラムでは人間の性欲を認める

まずイスラムでは性欲についてどういう態度をとっているか?

人間を性欲ある存在と認め、性欲を真っ向から肯定しています。

コーランには、こういう章句があります。

 『妻はあなたがたの耕地である。だから意のままに耕地に赴け』(コーラン2章233節)。

これは「性行為の方法や体位は自由」という意味です。つまり夫婦のセックスを積極的に奨励しているのです。

この他にもコーランには夫婦の性に関する記述がたくさんあります。「性行為は人間生活の中心」と考えるからです。

ただし性は「夫婦間だけで楽しむもの」。

性が神聖で大切なものだからこそ、夫婦という安定した間柄でこそ楽しむべし、としたのです。

つまり「ちゃんと手続きを踏んでからにしろ」というわけ。

それが女性の望まぬ妊娠などを避けることにもなる。

日本ではこういう宗教の縛りがないぶん、何でもアリというわけです。

媚びを売るのは夫だけ

人間の性欲を認めた上で、さらに男性は女性の性的魅力に弱い存在だとイスラムでは考えます。

これは、痴漢やレイプの被害者がきまって女性だという事実からも明らかですよね。

だから男女が不必要に接近しないようにする。

預言者ムハンマドの伝承であるハディースには、「(結婚できる関係にある)男女が二人きりでいると、悪魔がそこにやってくるだろう」とあります。

エジプトやイランなどのイスラム圏では、バスや電車の中は男女別が普通です。

駅などの切符売り場では女性専用の窓口があります。学校や結婚式もたいていは男女別です。

イランやエジプトには女性タクシー・ドライバーがいます。

車はある意味密室です。男性の車に乗るのを嫌がる女性もいるからです。

また女性は意味不明な笑みを男性に向けるのはよしとされていません。

日本では女性はいつもニコニコしているのが良いとされますが、イスラム社会では不特定多数の男性に向けて意味不明な微笑みを向けたり、なよなよとした言葉遣いなどをするのはNGです。

 『あまり優しい言葉つきなどするものではない。心に疾患(やまい)のある男の胸にいやしい欲情をかき立てるもとになる。立派な言葉使いをするようにせよ』(第3332節)

 パキスタン男性と結婚してパキスタンに暮らす日本女性が、店に入って男性店員に愛想よくあいさつしたら、義理姉に「ここでは、女性はそういうことはしないの」とたしなめられたという。「媚びを売るのは夫だけでいいの。女はもっと毅然としてるものよ」。

イスラム流幸せな生き方』122ページージ)

また女性は男性を誘惑しないよう、肌の露出をおさえ髪を隠す服装をする。

こういう社会状況なら、男性は変な煩悩に惑わされにくくなります。

「目の前に大好きなアイスクリームがあって、もし食べられなかったら、見えないところに置いてあったほうが気分的にずっと楽でしょ?」

現地のイスラム女性の友人がこう言っていました。

かつ女性にとっては痴漢などのリスクも減る。男女隔離は男女双方にやさしいルールなんです。

家では真っ赤なネグリジェ

男女隔離であっても、それは外の世界のことだけ。夫婦の間では、むしろ積極的に性欲を発散することが奨励されています。

セクシー下着

エジプトの下着ショップ。アラブの町中では、こういう下着ショップがたくさんあります。主に結婚した女性のもの。セクシーな下着は夫婦生活を楽しむのに欠かせないものだからです。

女性は外でなく家の中の方で着飾ります。

外ではチャドルなど黒い格好をしていても、家では真っ赤なネグリジェ姿など普通。美しさは夫にだけ見せるものだから
(参考:日本人が知らないイスラム(2)イスラム圏にセックスレスがない理由

日本はどちらかといえば、これとは反対。

家の中ではジャージでも、外ではきちんと化粧し、お気に入りの服で着飾る(私もですが)。

イスラムの男が目にするのは、家の中では着飾った美しい妻(この際、顔の美醜は別です)、外では黒い長衣を着た色気のない女性ばかり。

だから外で痴漢や不倫、セクハラなどの行為に及ぶ確率は、日本の男性より少ないのでは?と容易に想像できます。

日本とイスラムどちらの社会が良い悪いということではありません。

日本のように男女の垣根が低く、魅力的な異性と自由に交わるのが容易な社会は、もちろんそれはそれで楽しい。

一方で、変な誘惑に惑わされることなく、決められた相手と生涯を通じてやりまくる人生も、とても穏やかでハッピーなものであると想像できます。

イスラム社会にはそれはそれで不自由もあり、日本もいまさらイスラム社会のようにはなれません。

だからこそ男性はよりいっそうの自制が、女性には自己防衛が必要になるのでは? 

その一歩は「男女とも性欲があり、互いに惹かれ合う存在で、男性はより性的魅力に弱い」という人間の本能を自覚することに尽きると思います。

★イスラムの「性」についてイスラム流幸せな生き方』で詳しく紹介しました。ぜひお読みください。

 

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