誰も来ない正月は不幸なのか?

お正月、どこにも行かぬ 誰も来ぬ

先日ラジオを聞いていたら、こんな俳句が紹介されていました。俳句の投稿番組。選者の方何人かが、投稿された俳句の中から気に入ったものを選ぶというものです。

で、冒頭の俳句の作者は女性でした。スタジオから作者へ電話が通じ、その方の声がラジオに流れました。その様子から察するに40~50代くらい。たぶん独身。
家族のいない一人きりの正月を過ごす自分について、やや自嘲気味にこの句を詠んだのでしょう。ラジオのお声からそんな様子が伺えました。

が、私は勝手に「いいなあ、こういう正月こそ理想だなあ」などと思ったのです。

もし女性に家族がいたら、誰も来ぬどこにも行かぬ正月など過ごせない。
仲がよい悪いは別にして、夫の実家にもいかなければならないし、相手が訪ねてくるかもしれない。
学校も会社も休みで家にいる家族の世話をしなきゃならないし、です。
作りたくないおせちもつくらなくてはならないし、その後片付け、とせっかくのお正月もからだが休まるものではありません。
「誰が来ることもない、どこに行く必要もない」なんて、なんと幸せなのでしょう。

何もしないことこそ贅沢では?

今の時期、電車に乗ると、広告は見事にデパートのセールのものばかりです。

でもでも。新年のせっかくの休みにセールに行く、って、なんだか寂しくないでしょうか?
こういうとき、この時とばかりにデパートにはわんさか人がおしかける。
そんな中に出かけていくとは、想像しただけで、ぐったりしそうです。

それより、家でのんびりに昼寝するとか、ふだん積ん読だった本を読むとか、正月からお酒を飲むとか、一年の計画を立てるとか、
どこにも行かず、のんびり過ごす方が良くないですか?
(←と、押しつけるつもりはありませんが。。。)

孤独で、誘い合って行く相手も場所もない正月こそ、心置きなく過ごせる楽しいひとときです。
そんな発想の転換をしてみるといいかも。

たぶん俳句の作者も、寂しい雰囲気を句に漂わせつつ、実は人一倍、ひとりっきりのお正月を楽しんでいるのかもしれません。
そうでなきゃ、俳句を詠んで投稿なんてしないハズですもの。

私も年をとって、いずれひとりになったら、「誰も来ぬ、どこにも行かぬ」などと一句詠みながら、一人の正月を思う存分楽しんでみたい、そんなことを想像したりします。

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