2016-03-10

セブ島のお宅を拝見しました

セブ島の家 Cebu house

セブ島南部、青い澄んだ海が眼前に迫る海岸沿いに、この竹を編んでつくった家はあります。この家に12人で暮らしているそうです。ちょうど家の方が外にいたので、頼んで中を拝見させていただきました。

ー12人!?
「床に寝るとかね(笑)」

ーところで、今日は仕事お休みですか?
「仕事なんてないよ。おやじがトライシクル(オート三輪車)で働いてるから、米を持ってくるのを待ってるんだ。お客がつけば食べるものを買ってくる。そうじゃなきゃ、食べるものがないから、あそこに生えているバナナを食べるんだ。タダだからね」

Cebu house セブ島の家

寝室。

このお兄さんは35歳。結婚しているそうですが、奥さんとは別居。彼女は実家で子供と暮らしているそうです。

「仕事はないけど、あ、これがある」。
家の中につるしてあったバッグから、バリカンを取り出しました。

「これ持って、いろいろな村に出張に行くんだ。あっちの山の方の村が多いね。あそこには床屋がないから。一回散髪して25ペソ(約60円)もらうよ。」

「よくて一日1人だね。追い払われることもあるよ」

「大きな声で言えないけどさ(と、お兄さんは急に声をひそめて)、山の人たちはすごく貧しい。女性はパンティを買えない人もいるんだ」。

今はバイクのガソリンがなくなってしまって、その仕事にも行けないそうです。

フィリピンの現実を伝えてくれ

セブ島の家 Cebu house

キッチン。

「あなたみたいな暮らししてる人、このへんにたくさんいるんですか?」

「そうだね。でもバナナがあるから、なんとか生きてるよ」と、まだ青いバナナを指しながら笑うお兄さん。

(私)「写真撮っていいですか?」
「いいよ。これがフィリピンの現実だ。ぜひ写真撮って伝えてくれ!」

兄さん宅のすぐ横のリゾートホテルで売られているビールは60ペソ。お兄さんのバリカン代の2回分です。

こんど行ったら、お兄さんに山の上の村へつれてってもらおうかな。

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